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Contents
ヲタクに恋は難しい 4巻とは?
出版社:一迅社
発売日:2017/7/26
作者 :ふじた
隠れ腐女子の成海とゲーヲタの宏嵩の恋愛模様を描いた超人気ヲタ恋の最新刊が早くも登場!! 普通のデートを経た二人の関係にはわかりづらいようでちょっとした変化が…!? そして宏嵩の弟、尚哉と友人の光にも進展の兆しが……!!? さらには大量の描き下ろしで樺倉と小柳の高校時代のお話も収録!! ケンカップルな先輩組はいかにして出会ったのか? そしてどちらが先に告白したのか? その真相は!? 読めばあなたも恋がしたくなることまちがいなしの胸アツな展開とムズキュン感があふれまくりでおとどけします!!
ヲタクに恋は難しい4巻のネタバレ
Episode….22のネタバレ
みんなの初恋はいつ?
いつものコーヒーショップ、成海(なるみ)はみんなに質問を投げかけた。
みんなはぁ…初恋っていつだったぁ?と乙女な雰囲気で首を傾げる成海。
突然の質問に、三人はきょとんとして成海のほうを見た。
今少女マンガ脳だという成海に、小柳(こやなぎ)はそういう時あるよね~と同調した。
成海は今BLよりも少女マンガに思考が飛んでいるようだ。
そういう会話は女同士でやってくれとため息をつく樺倉(かばくら)。
宏嵩(ひろたか)も、その手の話題はよくわからないと話した。
「じゃあ二次元での初恋は?」と成海はみんなに再度問いかける。
すると宏嵩はナコルル、樺倉は音無響子。
そして成海は土井先生、小柳は天海〇希(2.5次元)と各自即答した。
音無響子と言った樺倉に、成海と宏嵩は納得した様子だ。
小柳はお姉さん系をあげた樺倉が以外だったのか、あんたはさくらちゃんじゃないのかと突っ込む。
すると樺倉は顔を覆い、昔は年上のお姉さんが憧れだったのだと暴露した。
成海は宏嵩を、もっと色っぽいキャラじゃなかったの?とニヤつきながら見る。
宏嵩が巨乳好きであることをなんだかんだで気にしている成海なのだ。
しかし宏嵩はすました顔で、俺にだって純粋だった時代はあると語った。
当時は露出度がやたら高いキャラには制作サイドの思惑を感じてしまったらしく、素直に見れなかったという宏嵩。
成海はそれって純粋なのかと疑問に思った。
今はそんな思惑も含めて楽しめているという宏嵩は、運営に感謝を述べたのだった。
好みもその時の環境で変化するものだという小柳だったが、今の好みもやっぱり天海〇希と彼女はブレない。
そこへちょうどバイトに来たらしい尚哉(なおや)が現れた。
成海は尚哉にも、「初恋はいつ?」と同じ質問をした。
すると尚哉は、なにいきなり!と照れながらも幼稚園の時の先生…と語った。
頬を染めて話す尚哉を見ながら、みんなほっこりとするのだった。
幼稚園の先生はもう結婚していたんだけどと話す尚哉に、初恋は実らないものだという成海。
休憩時間も終わり、そろそろ戻ろうと席を立った一同。
そこに尚哉はふと気づき、あ…でもと声をあげた。
「兄ちゃんの初恋は叶ったよね!」と宏嵩を見る尚哉。
成海は尚哉を振り返るが、成海の後ろで尚哉をものすごい形相で睨みつける宏嵩。
余計なこと言ったらどうなるかわかってるよな?とでも言いたげな視線に、尚哉は震えあがる。
そしてゲームのキャラだっけ…と尚哉は言葉を濁した。
成海はナコルルをそんなに極めたのかと宏嵩に声をかけるが、既に宏嵩は歩きだしている。
そんな中、宏嵩の先ほどの形相を目撃してしまった樺倉は青ざめ唖然としていた。
歩き出した成海は、前からきた桜城(さくらぎ)とぶつかってしまう。
お互いに謝って通りすぎていく中、ナコルルという名前に桜城は反応するのだった。
帰りながら宏嵩に、土井先生でやましいことを考えたりしたのかと聞かれた成海。
「してない!とも言い切れない!!」と堂々と答えたのだった。
Episode….23のネタバレ
年明けの連休の過ごし方
ある日の昼下がり、成海は一人で宏嵩の家に向かっていた。
何度も宏嵩の家で遊んでいる成海だが、実はこうして一人で宏嵩の家に向かうことは初めてだったりする。
今回アポなしで訪問しようとしている成海は、少しだけ不安だった。
連休前成海は、宏嵩に年明けの連休の予定を聞いた。
しかし宏嵩は、忙しくて遊べていないゲームを家から一歩も出ないで遊び倒すと語っていた。
楽しみすぎてゲーム禁までしている(スマホゲ以外)と話していた宏嵩を思い出す。
連休最終日の今日、宏嵩が家にいることは間違いないはずだ。
連休の使い方はヲタクそれぞれなので、もし迷惑そうなら早めに帰ろうと成海は思った。
成海は自分が突然現れた時の、宏嵩の反応を想像してみる。
照れながらも「成海の顔が見られて嬉しい…」と喜ぶ宏嵩。
しかし成海は少女マンガじゃあるまいし、とその想像を打ち消す。
煙草をふかしながら「俺ゲームしたいんだけど」と迷惑そうに話す宏嵩。
成海は想像しながら、ありそう!!と思った。
それでもツマミを持っていけば喜ぶはずだと、何とか自分を奮い立たせた。
アポなしお宅訪問
宏嵩の家に辿り着き、チャイムを鳴らす成海。
しかし反応はなく、成海はドアの前で立ち尽くしていた。
いないのか?と思い、成海がドアノブの手をかけると鍵がかかっていないことに気づいた。
驚いた成海は、不用心だよ~と注意しながらも宏嵩の家に入っていく。
静かな室内…成海はリビングの床に、人の手が倒れていることに気づく。
突然のことに取り乱して駆け寄った成海は、倒れている宏嵩に声をかける。
何!どうしたの?宏嵩っ!!と必死で声をかけ、宏嵩の顔に手を添える。
成海は部屋を見渡してみた。
すると、テレビにはプレイ中のゲーム画面がそのままになっている。
宏嵩はワイシャツにスラックスという仕事着のまま倒れている。
そして全く使われた形跡のない、キレイすぎる流し台…。
成海は宏嵩に「ごはん最後に食べたのいつ?」と問いかける。
すると宏嵩はお腹を鳴らしながら、「きん…ようびの…」と力なく答えたので成海はもういい!と思った。
恋人なのか母親なのか
大変だったのねぇ…と電話の向こうで笑う声を聞く成海。
全然笑えないけどね!と成海は先ほどあったことを、小柳に愚痴っていた。
普通は不眠不休で倒れるまでゲームなんてしないものだ。
しかし小柳に「フツーじゃないでしょあの子は」と言われ、その通りだと思った。
本当にビックリしたんだと話す成海。
突然電話をかけてきたから小柳は何事かと思ったようだ。
ちなみに小柳は休暇を樺倉と一緒に過ごしている様子で、リラックスしている。
小柳に宏嵩はどうしたのかを聞かれ、成海は寝ぼけていたからそのままお風呂に入らせたと話す。
そして何も食べていない宏嵩に、何か作ってあげようと思っているようだ。
しかしハムとネギしか冷蔵庫には入っておらず、成海は困り果てた。
小柳にどうしたらいいと思うかと聞くと、米があるならチャーハンにしたらどうかと言われる。
早くて旨いやつということで、チャーハンを採用した成海。
小柳は彼女らしいことをしている成海が新鮮らしく、とても嬉しそうだ。
そう言われ成海は、私だって彼女としてご飯を作ったりして…と考え、宏嵩にはしたことがなかったと気づく。
早速料理に取りかかった成海は、小柳にたまには彼女してあげなと言われる。
今日も顔を見に来たと話してから、成海はふと我に返った。
デレてしまった自分をごまかすように、顔を見たかったのは宏嵩だからね!と強く主張する成海。
必死で弁解を繰り返す成海の話を、小柳はスピーカーにしたスマホを眺めながら嬉しそうに聞いていた。
油を飛ばしてしまったのか、成海は賑やかに料理をしている。
チャーハンを炒め始めた成海は、手を離せないからと小柳に電話を切ってくれと頼む。
しかし心配だから聞いていてあげると、小柳は通話をそのまま続けた。
成海が料理をしている様子を聞いている小柳と、間接的に聞こえている樺倉。
成海は宏嵩の彼女をしてるよ~と小柳は悶えていた。
しかし樺倉は、もはや彼女じゃなくておかんのようだと思った。
「二藤くんも喜ぶんじゃない?」といった小柳の言葉を思い出し、嬉しそうに料理をする成海。
その時、タオルタオル…と身体にろくにふかないまま宏嵩がお風呂から上がってきた。
チャーハン作ったから食べな~と声をかけ、宏嵩のほうを振り返った成海は停止した。
宏嵩がまさに、素っ裸だったからだ。
あれ?と成海がいることに驚いた様子の宏嵩に、成海は「パンツをはきなさい!!」と声を上げたのだった。
そしてやっぱりそんな会話を、嬉しそうに聞く小柳だった。
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Episode….25のネタバレ
もっと共有したい
本日も小柳は、樺倉と一緒に過ごしていた。
大量の本を積み上げて読書をしていた小柳は、読み終わった本を閉じ余韻に浸る。
アタリだったわ…と喜びをかみしめる小柳が、大量の本をもう読み終わったことに樺倉は驚きの声を上げた。
いい作品は時間がかからないというので、どんな物なのか確認しようと一冊を手に取った樺倉。
しかし案の定BL本だったので、樺倉は出たよと思った。
たまにストーリーが良すぎるBL本があるのだが、成海がそういう本を見つけるのがうまいのだと語る。
最近BL本を買うことが増えた小柳だが、樺倉は成海が原因だったのかと悟った。
BLをなかなか受け入れられない樺倉は、普通の男女のでいいじゃんという。
しかし小柳に、百合モノの日常アニメで同じことを言われたらどう思うと言われあからさまに嫌悪した。
そう、それが答えなのだ。
どんなジャンルも、それが好きだという層がいるから成り立っている。
それは他の何かで変換できるものではないのだ。
今更小柳の趣味にどうこう言う気はないと樺倉は話した。
ただの興味本位だから気にしなくていいと樺倉がいうので、小柳はBLに興味が出てきたのかと樺倉にすり寄る。
読んでみる?と樺倉の身体をつつく小柳だが、相変わらず樺倉は乗り気ではない。
拒否される小柳だが、その後もBLを進めるべく誘惑をする。
案の定樺倉は「しつけぇ!」と怒り出し、二人は口喧嘩を始めてしまう。
ひとしきり言い合った後、小柳は目を逸らしながらぽつぽつと話し出した。
宏嵩はBLも平気そうに読んでいたと成海に聞いた小柳。
興味のないジャンルでも勧めたらとりあえず読み、感想までくれるのだそうだ。
樺倉は宏嵩のことを尊敬すると同時に、ゲーム以外に好き嫌いがない宏嵩はちょっと特殊なんだと感じた。
小柳はそれでも、好き嫌いをこじらせてると話もできないからいいと思う…と若干不貞腐れているようだ。
キレ気味で話してくる小柳に、樺倉はイラっとしていた。
それでも小柳はぽつぽつと続ける。
樺倉の好き嫌いが激しいのは、樺倉が真面目で「好き」という言葉を軽く使えないからなのだ。
だからこそ地雷も多くて、軽率にネサフもできない。
人と共有して楽しむよりも、自分の中で浸るように楽しむのが樺倉なのだと知っていると話す小柳。
そう語られた樺倉は、恥ずかしさのあまり青ざめた。
わかってるつもりなんだけど…そううつむいた小柳。
小柳は、宏嵩に感想を聞いて楽しそうにしていた成海を思い出していた。
それを少し羨ましく思っていること…樺倉は、察する。
貸せよ、と小柳に手を伸ばす樺倉。
若干頬を染めながら、読めばいいんだろ!と樺倉は読むことを決意したのだった。
そして一時間後。
超よかった…と樺倉は号泣していた。
な?と同意する小柳は、心の中でちょろいと思ったのだった。
Episode….26 Vouth…1のネタバレ
バレー部の主将
時はさかのぼり、高校三年の樺倉はバレー部の主将をしていた。
練習中にチームメイトに呼ばれた樺倉は、女バレの二年が呼んでると聞きため息をついた。
主将同士腹割って話してきなと言われ渋々向かうが、二年の分際でなにがキャプテンだとぼやいたのはしっかり小柳に届いていた。
不機嫌な様子で腕を組み樺倉を待っている小柳、その後ろでは同じ女バレのチームメイトがビクビクしながら様子を伺っている。
何度も言ったが体育館は強い男バレが優先と決まっていると、小柳を睨みつける樺倉。
しかし小柳は全く動じず、女バレが弱いのはまともに練習できないせいだから協力してほしいと強気で頼む。
そこから言い合いに発展するも、樺倉は体育館を譲る気はさらさらないようだ。
女バレは三年がおらず、この前まで一年だった小柳たちがメインのチームなのだ。
来年からがんばれやと去っていこうとする樺倉に、小柳は残念だと告げる。
できればこんな手段を取りたくなかった…と樺倉にケータイの画面を見せる小柳。
そこには、真剣にヲタクグッズを選ぶ樺倉の姿が写っていた。
一気に青ざめた樺倉は小柳からケータイを奪い取り、写真を消そうと奮闘した。
そんな樺倉に、バックアップは自宅のPCに取ってあると小柳は話した。
あの樺倉先輩にヲタク趣味があったなんてね…と眼鏡をくいッと上げて笑う小柳。
他の部員にも知ってもらいましょうか?と露骨に脅してくる小柳に、樺倉はどうしたいいか選択を迫られた。
苦渋の選択
樺倉をはじめとした男バレは、外を走っていた。
これからは女バレと半々で体育館を使うということで、手を打ったのだ。
今更外周なんてだりぃよ~と文句を言う男バレ一同。
樺倉は、基礎練おろそかにしたら勝てねぇんだよ!と一喝した。
卑怯な手を使った小柳に、いつか絶対泣かす!と怒りをにじませる樺倉。
しかし後ろで走る男バレの面々が、小柳のことを「張り切りすぎだ」と噂するのを静かに聞いていた。
そして思ったのだ、この肩書がどれだけ重いかわからないだろうと。
部活を終え、照明を消し忘れただろうかと体育館に訪れた樺倉。
そこには一人、ジャンプサーブの練習をしている小柳がいた。
ジャンプサーブはまだ早いんじゃねーか?と小柳を煽る樺倉に、小柳は帰ってアニメ観なくていいんですかと返す。
アドバイスをしてやろうかという樺倉だったが、先輩面するとこを見たくないと小柳は拒否する。
しかし樺倉は、それなら尚更見ておけとボールを高くに放った。
キレイなフォームでジャンプサーブを打った樺倉に、見惚れる小柳。
バレーシューズじゃなかったため着地時に若干滑った樺倉だが、どーだよと格好つけて見せる。
すると小柳は「なんで早く教えてくれなかったのよ!」と目を輝かせながら食いついてきた。
先輩面するなと言ったばかりなのに、食い気味で教えてほしいと言ってくる小柳。
そんな様子を見ながら樺倉はツンデレ…ではなくツンギレだと思った。
教えてやってもいいけどという樺倉だが、そのかわりあの画像を消せよと小声で条件を出す。
小柳は難しい表情でなにかを考えるような表情を見せる。
それを眺めた樺倉は、コート取ったりしねーってとぼやいた。
すると小柳は嬉しそうに顔を輝かせ、前言撤回はなしですよ?と笑った。
デレた…と樺倉は驚いた。
それから樺倉は、小柳にサーブを教えたのだった。
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Episode….27のネタバレ
がんばる尚哉
ロビーで待っている、桜城のアバター。
そこへボロボロになった尚哉のアバターがやってきた。
思ったより時間がかかったと謝る尚哉だが、桜城は気にしていない様子だ。
目標のソロステージクリアはどうなったのかと桜城が聞くと、尚哉は桜城にロビーアクションのやり方を聞いた。
不思議に思いながらも尚哉にやり方を教えると、尚哉は覚えたてのアクションで土下座をしたのだった。
目標のソロステージクリアは、また失敗してしまったらしい。
若干心折れ気味の尚哉は、本当に一人で倒さないとダメ?と土下座をしたまま問いかける。
ソロ専用のステージは手伝いができないので、桜城は申し訳なさそうに謝った。
そのかわりこれをクリアすれば、もっと上のクエストも出来るようになるのだ。
桜城がそれを伝えると、尚哉は嬉しそうに目を輝かせた。
そしてまた気合を入れなおし、ステージに向かっていく尚哉。
しかし少し経つと、またダメだったと尚哉は戻ってくる。
リトライしては負け、リトライしては負けを繰り返し戻ってくる。
何度やっても下手なままな尚哉は、桜城に改めて謝った。
何かを考えていた桜城は、そんな尚哉に「やり方を変えてみましょうか」と提案する。
桜城は尚哉が勝てない原因を真剣に考えていたようだ。
そして、尚哉がクリアするためにはどうしたらいいのか…考えていたことを尚哉に話した。
それを聞いて尚哉は驚き思わず「…怒んないの?」と尋ねていた。
桜城は問われた意味がわからないとばかりに、「どうして?」と返す。
尚哉は今まで、下手すぎてイライラすると宏嵩に言われ続けてきたのだ。
始め桜城を見つけたときに宏嵩と似ていると感じた尚哉は、知らないうちに宏嵩と重ねていたのかもしれない。
似てると思ってたけど、ちょっと違うんだねと尚哉は立ち上がった。
「次はきっとクリアするから、帰ってきたら一緒に遊ぼう!」と爽やかに言った尚哉。
それを見て桜城は、なんて露骨な死亡フラグなんだと心の中で思った。
ちょっと拝借
尚哉のスマホが鳴っているのを、宏嵩が届けに来た。
呼んでも気づかない尚哉をスマホでこつんと小突くと、尚哉はやっと気づいたようで電話に出る。
電話をするために席を離れる尚哉。
宏嵩は、尚哉が休日にわざわざゲームをしにきたことが気になっていた。
そこまでハマる要素はあっただろうかと、宏嵩は少し覗いてみることにした。
その頃桜城は、強敵が現れるエリアで無双をしていた。
プレイをしながらも、考えるのは尚哉のことだ。
彼にはまだ早いこのエリア…桜城は今までソロでプレイをしてきた。
だから自分はちゃんとマルチの立ち回りができるだろうかと考えてしまう。
するとすぐ近くを、尚哉のアバターが突っ切っていくのが見え桜城はかなり驚いた。
尚哉一人では危険なこのエリア、早く助けないとと思い声をかけようとする。
しかし尚哉のアバターは先ほど変えたばかりのナックル装備を使いこなし、一撃で敵を仕留める。
尚哉とは違う、ピリッとした空気に呆然とする桜城。
そう感じた途端、「なんでこんなこわいトコいるのー!?」と突然尚哉が発狂した。
それに一緒に驚く桜城。
電話から戻ってきた尚哉は、勝手に自分のデータで遊んでいる宏嵩を椅子から吹っ飛ばしていた。
友だちがビックリしてるでしょ!?と怒る尚哉と、吹っ飛ばされて驚く宏嵩。
宏嵩はナックルを使ってみたかったらしく、ついついいじってしまったようだ。
宏嵩のことを、おれがいつも怒らせちゃう兄ちゃんと説明した尚哉。
今のままだと桜城まで怒らせてしまいそうだと、クエストをリタイアすると尚哉は話す。
しかし桜城はそれを引き留める。
怒ったりしないから、一緒に遊びませんか?と誘う桜城。
10分後、仲良くリタイアした。
Episode….28のネタバレ
見えない宏嵩
成海は全力疾走していた。
なぜなら仕事に遅刻しそうだからだ。
必死で走っていると、前に見知った人物が歩いていた。
成海は「ヨユーっすね宏嵩さん!」と背中をドンとタッチした。
しかし宏嵩は勢い余って、電柱に激突してしまった。
ぶつけた鼻を撫でながら、おはよーと振り向く宏嵩。
宏嵩はいつもかけているはずと眼鏡をしていない。
宏嵩もついにコンタクトにしたのかと思った成海だったが、腕時計を超至近距離で見る宏嵩を見てしとらんのかいと悟った。
自分も遅刻しそうなことを理解した宏嵩に、急ぐぞという成海。
しかし道が見えない宏嵩に、成海は後ろをついてくるようにいったのだった。
まだ見えない宏嵩
仕事中、宏嵩はPCに極限まで顔を近づけていた。
朝寝ぼけて眼鏡を踏んづけて壊してしまったらしく、昼休憩に眼鏡を作りに行くことになっている。
PCと接近しすぎてキスしそうな距離で仕事をする宏嵩を、みんな不思議そうに眺める。
しかし宏嵩はというと、視界制限がついたみたいで燃えるとバリバリ仕事をこなすのだった。
成海は宏嵩のことが気になって仕方ない様子で、仕事の手が止まってしまう。
その時、樺倉が帰ってきたら渡してくれと言われ書類を受け取る宏嵩。
宏嵩は周りを見渡して樺倉を探すが、残念ながら全く見えない。
宏嵩が気になり、キョロキョロしてしまう成海。
そんな成海は帰ってきた樺倉に見つかり、仕事に集中しろと怒られてしまう。
樺倉の声がした気がして、壁づたいに歩く宏嵩。
宏嵩に気づいて樺倉が声をかけるが、視界がぼやけてしまい宏嵩は樺倉なのかわからない。
宏嵩は樺倉に顔を近づけ、樺倉の頬を両手で包み込んで顔を確認する。
もうキスする勢いで近づいている宏嵩に、樺倉は驚きすぎて頭突きをかます。
成海はなんとなく小柳に謝るが、小柳はむしろごちそうさま!と親指を立てた。
頭突きにより吹っ飛んだ宏嵩に、謝る樺倉。
宏嵩は書類を無事書類を渡したが、だれからの書類かはわからないと話した。
眼鏡があったら即死だった…と頭突きの衝撃を思い出す宏嵩。
そんな宏嵩を、なにやら女性社員が眺めている。
「二藤くんってちょっと良くない?」と噂をする女性社員。
眼鏡を取った宏嵩がイケメンなことに気づいたものたちが、盛り上がっているのだ。
確かにイケメンだよね~という小柳に、成海は突っ込む。
一度も思ったことないのかとい聞かれる成海だが、整った顔立ちではあるのかもしれないけど宏嵩は宏嵩だしと答える。
眼鏡を取ったからと言って、今さら宏嵩にイケメン補正はかからないのだ。
成海は、BLで眼鏡攻めって書いてあるのに大事なシーンで眼鏡を外す描写にもやっとすると言い出した。
でも全然眼鏡しそうにない人が、たまに眼鏡をしているのはイイらしい。
小柳はそんな成海に、そういう話じゃないと突っ込みつつ言った。
成海にとって見慣れた顔でも、他の人には新鮮に見えているのかもしれないよと。
その時、宏嵩に女性社員が話しかけた。
書類のチェックをお願いしているのだが、字が見えない宏嵩はグイッと女性社員に近づき距離を詰める。
女性は近い距離に、ドキドキしているようだ。
彼女いるのかな?という人にゲームばかりしてるからいないんじゃない?と話す人。
成海は流石に焦ったのか、宏嵩の名前を呼びながら立ち上がった。
そこへ樺倉が、早めの休憩していいから眼鏡を作ってくるようにと指示を出す。
そして成海に、宏嵩に付き添うようにという樺倉。
もしかして気を使ってくれたのかと思う成海だったが、戻ってくるころには集中力も戻るよな?と笑顔で言われガチなやつだと悟った。
本当に見えないの?
成海のあとを普通についてくる宏嵩を、成海は不思議そうに眺める。
そして眼鏡屋に向かう途中、成海は宏嵩に「本当は見えてるでしょ?」といった。
成海に手で支えられながら、なんとか歩いている宏嵩は今の状況見えてるのかと突っ込む。
しかし成海は大げさだといい、本当はあんなに近づかなくても見えてるはずだと思った。
下心があって見えないフリをしたんじゃないかと問いただす。
宏嵩はそこまで疑われることが謎だった。
本当にそんな余裕などないのだ。
そんな宏嵩に、成海はズバッと指を差した。
朝もさっきも今も目を細めたりなんかしなくても私の顔を見ているじゃないか、と成海は自分の顔を指差す。
すると宏嵩は、そりゃ成海は見なくてもわかるし…と首を掻く。
成海は思わぬ反撃に、唖然と宏嵩をみつめてしまう。
そしてドキドキしたのをごまかすように、宏嵩にイケメン説が眺めてたことを話す。
コンタクトにしたらモテるかもよ?と煽れば、よーしするかー!と宏嵩は気合を入れた。
しかし数分後、スチャっといつもの眼鏡を装着した宏嵩が店から出てきたのだった。
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Episode….26 Vouth…2のネタバレ
高校最後の試合
小柳は、観客席から樺倉の試合を観ていた。
円陣を組んで声を出す男子バレー部。
ユニフォームに身を包み、サーブトスを上げる樺倉を真剣な目で見つめた。
高くボールを放る樺倉が見ながら、小柳はサーブを教えてもらった時のこと思い出していた。
パァーンとかガーッとか、説明をするのに擬音だらけの樺倉。
教えるの下手か!と文句をつければ、それなら一人で練習しろよと樺倉はキレた。
ちなみに、教えるのが下手とはよく言われるようだ。
部活後の練習に付き合ってくれている樺倉に、小柳は感謝していた。
しかしもうすぐ樺倉の引退試合…だからこそちゃんとサーブを教えてもらいたいと小柳は思っていた。
もっと具体的なコツはないのかと、教えを乞う小柳。
そんな小柳に樺倉は、言いにくそうに言葉を濁らせる。
樺倉の様子から、コツがあるんだと確信した小柳は教えてくれとせがむ。
それでも樺倉は、言いにくいようでもごもごとしていた。
何度も小柳が聞き返せば樺倉は顔を赤くして、頭の中で好きなアニソンを流しながら跳ぶといいのが打てるんだとキレて言った。
なんのアニメの曲なんだと更に掘り下げようとする小柳に、俺と同じにする必要はないという樺倉。
小柳の好きな曲でいいんだと好きなアニソンを聞いてみる。
しかしあまりアニメを観てこなかったという小柳は、何も思い当たらないようだ。
子どものころに好きだったアニメや何かしらあるはずだと質問する樺倉だったが、小柳は全くない。
そっか…とどこか残念そうにいった樺倉に、小柳はなんだか申し訳ない気持ちになった。
そして、この人本当にヲタクなんだと実感したのだった。
どうしてアニソンなのかと質問すれば、樺倉はキラキラした表情で「カッコイイからに決まってんだろ」という。
主人公が反撃するときなどに、OP曲が流れる演出がかっこいいんだと語る樺倉。
それが頭を流れている間は、主人公になったような気がして何でもできる気がするのだ。
キセキだって起こせる!…そう語っていた樺倉。
樺倉はカッコ悪いから内緒だと、人差し指を口に当てて笑った。
引退試合…ボールを最後まで追いかける樺倉の手は、あと一歩届かない。
そんな樺倉を、小柳はじっと見つめる。
そして最後の試合は、終わりを告げたのだった。
試合の後
外の水道で、タオルを頭から被りうつむいている樺倉。
そこに小柳は近寄って、目を合わせることもなくドリンクを渡した。
樺倉の表情を見た樺倉は一瞬驚き、そしてふっと笑った。
小柳が顔をくちゃくちゃにして、涙を流していたからだ。
樺倉は小柳の顔に手を伸ばし、涙をぬぐってやった。
そして小柳に自分のジャージを頭から被せて、嬉しそうに笑うのだった。
Episode….29のネタバレ
こちら側の人間
成海は初めて小柳に会ったときの印象は、仕事できそう!だった。
そしてカッコイイ、あとはおっぱいが大きい!という感じだ。
あとどこかで、完璧すぎる小柳に隙がなさ過ぎてとっつきにくい気もしていた。
しかしあの時…会社で初めて宏嵩とすれ違ったあの時。
「今度のコミケは参加するの?」と言われたあの瞬間に、成海は確信したのだ。
小柳さんは、こちら側の人間だと…。
成海は休憩中の小柳を、こっそり眺めていた。
なんとか確かめたかったのだ、クールな雰囲気の小柳が本当にヲタクなのか。
ヲタクだとしたらどの程度のレベルで、ついでに腐っているのかいないのかも。
しかしそれを確かるということは、成海もヲタクであることを晒すことになる。
だから成海はとにかく慎重に行動しようと思った。
意を決して小柳に声をかけた成海は、その瞬間見てしまったのだ。
小柳のスマホ画面に、コミケ常連コスプレイヤーが映っている。
思わず「華さん!!」と声を出してしまった成海は、やってしまったと思った。
慎重に行動しようと思った矢先に、つい声が出てしまった。
知っている方の画像が見えたのでつい!と必死で取り繕う成海。
実は過去ジャンルで本を買ってもらったことがあるのだが、そんなことも言えるわけがない。
すると小柳は、成海のことをじっと見つめて何かを考えだした。
そして「以前BSRオンリー出てた?」とピンポイントで突っ込んでくる。
何故それをと思った成海だが、成海ももしかしてと思い当たった。
あなた…と昔の名前を口にしてくる小柳に、成海はその名は捨てた!と唇を噛み締めたのだった。
結託のスピード
そんなこともあったわね~と小柳は成海に笑いかけた。
会社で昔ファンだった描き手に再会するなんで、思いもよらなかったのだ。
成海もそこから意気投合して同胞になるまでのスピードを、怖いと思った。
趣味の繋がりはスゴイのだ。
小柳は成海のようにヲタクであることを隠しているわけではなかったらしい。
しかしコスプレを始めたのが高三の終わりだったこともあり、コス仲間を探せなかったのだ。
ネットの繋がりだけでも満足していた小柳は、リアルなヲタ友はもういらないと考えていた。
だから成海がヲタクだとわかったあの瞬間も、あえて接触しようと思わなかったらしい。
しかも有名レイヤーの小柳は、バレたら面倒というのもありどう隠そうかと思っていたのだ。
だけど実際成海が声をかけてくれて、本当に良かったと小柳は穏やかな表情を浮かべた。
友だちになれてよかったと手を取る小柳に、成海は感動した。
わたしも…と気持ちを語ろうとした成海だったが、そうよねと言葉を遮られる。
なにやら黒い雰囲気に、ざわざわする成海。
ところでとスケジュールを確認し出した小柳は、そろそろ予定を決めようと言い出した。
予定ってなんの…とビクビク言った成海に、小柳はカッコイイ顔を向けていったのだ。
「コミケ用コスに決まってんだろ?」逃がしゃしないと笑う小柳に、成海は青ざめた。
あなたは当日私の用意した服を着るだけだと楽しそうに語るのを聞きながら、成海はせめて痩せようと決意したのだった。
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Episode….30のネタバレ
ゲーセンへ行こう!
桜城はわかりやすく青ざめていた。
別に人嫌いなわけではない桜城だが、元から今のような性格のため友だちを作れたことがなかったのだ。
なぜか尚哉とその友だちと同じ席に着くことになったものの、会話にどう反応をしていいのかさえ分からないのだ。
こんな経験自体始めてだというのに、男子の友だちというところが更に難易度が高すぎると桜城は思った。
この後暇?と一人の友人が話し出す。
どうやら新しいものが出たらしく、ゲーセンに寄りたいらしい。
桜城はどうする?と聞かれ、返事に困って冷や汗をかいていると尚哉がキラキラとした顔を向けた。
「こーくんとゲーセンだ!!」とめちゃくちゃ喜んでいる尚哉を前に、桜城は何も言えないのだった。
ゲーセンが初めてだという桜城のことを、みんな意外に思った。
いつもゲームをしているので、ゲーセンにもよく来るのかと思ったのだ。
しかし桜城は一人で入りづらいという理由で、ゲーセンに入る勇気が出なかったらしい。
ゲームは好きだという桜城に、ホッとする尚哉。
連れてきちゃダメだっただろうかと、少し心配になったようだ。
尚哉は、おれが教えてあげようと張り切るのだった。
早速ゲームを始める二人。
しかし何度もやったことのある尚哉よりも、何をやってもうまい桜城。
始めて触った桜城よりも下手な尚哉に、友人は爆笑している。
桜城は始めてきたゲーセンに若干興奮しているのか、尚哉に丸い形の音ゲを指さしてやりたいと訴える。
難しいと思うという尚哉だが、見てたらできそうだと桜城はやる気満々だ。
そんな桜城をみながら、友人は桜城も意外とゴーインだと思うのだった。
結局音ゲもバッチリクリアした桜城。
ちなみに尚哉は安定の失敗で、本当に初心者なんだろうかと尚哉は驚く。
自分がゲームを下手なことを気にした尚哉は、友人のほうがうまいから変わろうか?と言う。
しかし桜城は、そんなことを気にする尚哉が面白かったようだ。
「二藤くんは変なところを気にするんですね」と桜城が笑顔を向けると、尚哉はきょとんとした。
失礼なことを言ってしまったと突然青ざめ、ペコペコ頭を下げて謝罪する桜城。
そんな桜城を見て、変なとこを気にするのは桜城も同じだと思った。
今のは変な意味じゃないと謝罪しながら桜城は、一緒にゲームするのはそれだけで楽しいという。
だから桜城的には、うまいとか下手だとかは全く関係ないのだ。
話していて一気に恥ずかしくなったのか、桜城はジュースを買ってくるとその場を離れた。
尚哉はまた兄である宏嵩を思い浮かべ、ゲーム好きにも色々なタイプがいることを知った。
桜城のことをいい人だと思いながら、自分の兄がちょっとアレだという可能性には気づかない尚哉なのだった。
ついに知ってしまう尚哉
ジュースを飲み干し、また色々考えだす桜城。
桜城はすぐに一人反省会をする癖があり、それは毎回どんどん後ろ向きに発展していくのだ。
尚哉が他の人を呼ぼうとしたのは、自分とやるのが楽しくなかったからなのではないか。
そもそも着いてくるべきじゃなかったのではないか。
桜城の思考は、どんどん後ろ向きになっていく。
そして最悪の展開に辿り着く想像。
同じ男の子だと思ったから友だちになろうって言ったのに、なんで黙ってたの?
そう冷たい視線を向ける尚哉。
それはないと信じたいと思う桜城だが、やっぱり誤解させたままなのはいけないと思った。
だからちゃんと話して謝ろうと決意したのだった。
とりあえず明日からがんばろうと決めた桜城は、とりあえずトイレに入っていった。
その頃友人合流した尚哉。
桜城はと聞かれ、ジュースを買いに行ったと答えるとみんなも欲しかったとぼやかれる。
そーなの?という尚哉は、おれ買ってこようかと提案した。
そんな尚哉のことを友人たちは神!菩薩!とほめたたえた。
お金を受け取り、自販機に向かう尚哉。
ジュースを買いながら、ふとトイレのほうへ視線を向けた尚哉。
そこへちょうど、トイレから出てきた桜城と視線がぶつかる。
そう、女子トイレから出てきた桜城と。
二人はそろって驚き、青ざめたのだった。
そしてその頃成海は…コミケ用の新刊発行のスケジュールへ不安を感じていたのだった。
Episode….26 Vouth…3のネタバレ
最後の本音
樺倉の卒業式が訪れていた。
式の間、樺倉の後ろ姿を気にする小柳。
今日がすぎれば、こんな日も…それでおしまいだ。
式のあと、中庭に樺倉はやってきた。
そしてそこにいた人物に、やっぱりお前だったかと名前を呼ぶ。
待っていたのは、小柳だった。
卒業式だというのに、ネクタイもブレザーも身に着けていない樺倉。
みっともないと文句をつける小柳だったが、全部後輩にくれと言われたから渡したのだと樺倉は言った。
モテるんですねと小柳が嫌味をいうと、全員男だと樺倉は悲し気な表情を浮かべた。
ジャージまで取られたという樺倉に、もらうものがないじゃない…と小柳は心で思う。
そんなことより!と紙を見せる樺倉。
その紙には『中庭で待つ。秘密を知る者より』と書いてある。
そう、小柳が樺倉を呼び出した紙だ。
まさかまだ消してないんじゃ…と小声で怒る樺倉に、ちゃんと消しましたよとしれっと答える小柳。
そのことについて話がしたいなんて一言も書いていないという小柳に、樺倉は確かにそうだと思った。
樺倉は、じゃあ最後に今までの文句を言わなきゃ気が済まないから呼び出したんだなと小柳に言う。
小柳も当たり前でしょうと笑い、文句をぶつけた。
今日でその悪人顔を見なくて済むのかと思ったらせいぜいすると、目を逸らした。
樺倉も目を離し、ようやく最後だとぼやく。
今日でくだらないケンカをしなくて済むと思うと…そこで一瞬言葉を切った樺倉。
そして優しい表情を浮かべて「俺はちょっとさびしいかな」と笑う。
小柳は目を見開いて、言葉を失った。
文句を言いながら結局最後まで視聴したアニメの最終回を観終わった気分だと例える樺倉を、小柳は冷めた顔で見つめる。
小柳は一旦ため息をつくと、笑顔を向ける。
先輩のそういうとこ、かっこいいとは思えないけど…そう髪を耳にかけた。
「かっこわるいだなんて思ったことないよ?」
今度は樺倉が言葉を失い、小柳を見つめる。
だから新しい環境でも自信もって…と去っていく小柳。
すれ違う樺倉と小柳。
このまま振り返らずに…今日が過ぎればきっと。
その瞬間、振り返った小柳と小柳を抱きしめる樺倉。
このまま今日を終えたら、今日のことを一生後悔する…そう思ったのだ。
消せない画像
乙女なポーズで、うっとりと小柳の話を聞いていた成海と宏嵩。
そこへ怒りの形相の樺倉が現れた。
樺倉が電話で席を外している間に、二人の馴れ初め話に花が咲いたのだ。
いらんことをベラベラと…と怒る樺倉は、ていうか!と思い出したように小柳を指差す。
そして「先に抱き着いてきたのはコイツだからな!?」と先ほどの話を訂正した。
小柳は「私が振り返った時にはもう目の前にいた!!」と話し、二人の言い分は平行線のようだ。
そのままいつも通りケンカをし出した二人。
そんな中宏嵩が、小柳が見せようとしていたスマホの画面を成海に見せた。
そこには、ヲタクグッズを真剣に選んでいる高校生の樺倉が映っている。
消したっていってなかったっけ?と疑問に思う宏嵩だったが、成海はわかってないな~と嬉しそうだ。
これは消せないよ~という成海は、ケンカをしている二人を見て幸せな気持ちになるのだった。
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ヲタクに恋は難しい 4巻の感想
4巻も盛りだくさんだったヲタクに恋は難しい。
今回は特に、樺倉と小柳の高校生時代のエピソードが掲載されていてキュンキュンしましたね!
素直になれないのは昔からだったようですが、卒業式のシーンは胸が熱くなりました。
二人とも、一歩踏み出せてよかった!
成海と宏嵩も、今回は成海が結構デレていて嬉しかったです。
アポなしで宏嵩に会いに行って色々考えてしまう成海も、眼鏡事件で少しヤキモチを妬いてしまう成海も。
どれもかわいかった…宏嵩がどこまでもブレないのもいいですね。
そして桜城こと、こーくんと尚哉。
こちらも少しずつですが、距離が近くなっていっています。
最後にとうとう、桜城が女だと尚哉が気づいてしまいましたね。
桜城がちゃんと話そうと決意した矢先なので、ちょっと桜城が心配ですが続きが気になります!
それでは、ヲタクに恋は難しい4巻の感想でした。
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