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女王の花 13巻とは?

出版社:小学館
発売日:2016/2/26
作者 :和泉かねよし

すべてを自分から奪った宿敵・土妃との決戦がついに始まる!
将としてすべてをなげうつと決心した亜姫だが、そんな彼女の悲壮な覚悟を不安に思う薄星…。
どこまでも、いつまでも一緒に、と誓い合ったふたりの運命もまた、大きく動き出す。
物語はいよいよ佳境へ…恋と絆が試される衝撃巻!

 

女王の花 13巻のネタバレ

三十六話のネタバレ

亜姫の頼み

戦いを前に、亜姫はジャハルにとある頼みごとをしていた。
 
それは、黄軍の旗を大量に作ってほしいと言うこと。
 
依頼された品を亜姫へ届けたジャハルは、戦が始まる前に自分は抜けると言った。
 
それを聞いた亜姫は、黙ってジャハルを見送る。
 
そして別れ際に亜姫はジャハルに、人知れずある望みを託した。
 
その日、その時が来たらどうか──。
 
その亜姫の願いは女王らしいものではなく、ただ1人の“女”としての望みだった。
 
ジャハルは亜姫のその頼みを胸に、亜姫の元を去った。
 
またいつか、自分が亜姫のその願いを叶える日が来るのを信じて。
 

出陣

土妃との決戦に向かう亜姫の元に、たくさんの兵が集う。
 
その中には曾王の側近として仕える光や、青逸の姿もあった。
 
青逸は、黄国の宰相が亜姫を陰ながらに応援していることを知らせた。
 
黄王の喪中で自分たちは駆け付けることは出来ないが、遠くからご武運を願っている。
 
黄国の宰相からの伝言を聞いた亜姫は、嬉しさに胸がいっぱいになる。
 
そしてそんな青逸の引き連れた兵の中に薄星がいることに気付いた亜姫だったが、一言も声をかけることなく女王らしい凛とした振る舞いで出陣していった。
 

土妃の作戦

亜姫率いる曾軍が土妃の元へと進軍を始めたという報せが土妃の耳にも入った。
 
土妃は迎え撃つ体制を整える。
 
曾軍の中に黄軍の旗も混じっていることを知った土妃は、黄軍は亡き黄王からの預かりものであるため出来るだけ死なせないように戦法を整えているだろうと指摘する。
 
そして、そこを狙えと兵士たちに指示した。
 
黄軍の旗が掲げられているそここそ、亜姫の居場所である。
 
それが土妃の作戦だった。
 

唯一の願い

一方その頃、戦法を練る亜姫の元に薄星が姿を見せた。
 
そんな薄星に見向きもしない亜姫。
 
すると薄星は、以前ジャハルから受けた毒がまだ身体から抜けきっていないことを暴露する。
 
それを聞いた亜姫は血相を変え、今すぐ戦線から抜けて治療をするよう命令した。
 
ところが薄星はもうあんたはおれの主じゃない、命令を聞く必要はないと一蹴する。
 
2人が言い争っていると、亜姫の元に土妃の軍が潜んでいるのを発見したと報告が入る。
 
ところがその兵の数はあまりにも少ないものだった。
 
なぜなら、亜姫がいたるところに用意した黄軍の旗のもとに土妃の兵が散らばっていたからだった。
 
「黄軍の旗を狙え」
 
土妃のその命令が、奇しくも逆効果となってしまったのだ。
 
まんまと囮にかかってしまった土妃。
 
そして土妃の兵を軒並み蹴散らす、亜姫率いる曾軍。
 
その戦いっぷりを見せつけ、亜姫は改めて薄星にお前は不要、ここを去れと告げる。
 
──薄星にだけは、何としても生きていてほしい。
 
それが戦に身を投じる亜姫の、唯一の願いだった。
 
 
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三十七話のネタバレ

売春処

戦が終わり、薄星は青逸と共に亜姫の元を離れた。
 
とある村で待機していると、別の兵から「春」を売っている場所に無理やり連れて行かれてしまう。
 
そこは、女たちがにこやかに近付き男の機嫌を取って春を売る、いわゆる売春宿だった。
 
すると薄星の腕を、1人の女が掴む。
 
自分は客じゃないから離れろ、と薄星が言っても聞く耳を持たない。
 
薄星を連れて行った兵が、薄星の分も金を払うと余計な世話を焼いたせいで無理矢理中に連れ込まれてしまう薄星。
 
女は薄星に迫るが、薄星は当然そんな気にはならずその場を後にしようとする。
 
ところが女はそんな薄星の前に立ちふさがり、どうしても自分を抱いてくれと懇願した。
 
ヤケになってしまった薄星は、その場の流れでとうとう女の言われるままに従ってしまった。
 

ショック

一方その頃、亜姫は心ここにあらずだった。
 
戦法について光と話し合っていても全く身が入らない。
 
そんな亜姫を見かねた光は、気分転換のために亜姫を外へと連れ出した。
 
兵たちが行き交う中、亜姫はとある場所がにぎわっているのを目にする。
 
光は何とか誤魔化そうとするが、亜姫には通用しない。
 
そして、あの一帯は身体を売る女たちが滞在する場所だと白状した光。
 
それを聞いた亜姫は、顔を真っ赤にする。
 
更に間の悪いことに、そこに見覚えのある姿を見つけてしまった。
 
何と、薄星が女と一緒にいるのを目撃してしまったのだ。
 
慌てて言い訳を考える薄星。
 
ところが亜姫は顔色一つ変えず、その場を立ち去っていく。
 
その背中を見て、薄星は亜姫が本気で自分を捨てたのだと実感した。
 

本心

薄星が見えなくなった途端、亜姫は道端にしゃがみ込んでしまった。
 
涙が溢れて止まらないのだ。
 
自分から薄星を捨てたはずなのに、他の女と一緒にいるのを見ただけで胸が張り裂けそうになってしまった。
 
そんな亜姫を見ていた光は、自分にも翠蝉という大切な人がいたという話をして聞かせた。
 
自分は死ぬまで妻を取る気はなく、たとえ国の為でもそれだけは絶対にしないと断言する。
 
それは彼女が自分を待っているからだと言って笑う光。
 
我々王族は苦しんで苦しんで、自分を犠牲にしても前に進むしかないのでしょうね。
 
そう言って光は涙にくれる亜姫をマントで隠し、涙にくれる亜姫にそっと寄り添ったのだった。
 

敵襲

その晩、亜姫たちが留まる場所に敵襲があった。
 
戦いに出る薄星。
 
すると死傷者が寝かされている場所に、自分につきまとっていた売春婦の亡骸が転がっているのを見つけてしまった。
 
ついさっきまで元気に生きていたはずの女の死に顔を見た薄星は、自分は絶対に死なないと誓う。
 
戦って、生きて、亜姫の元に戻りたい。
 
そう願いながら剣を振るい、血にまみれていく薄星なのだった。
 
 
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三十八話のネタバレ

亜姫の才能

捕えた土妃軍の兵士から、土妃の居場所を聞き出す亜姫。
 
初めは抵抗を見せる兵士だったが、亜姫の鬼気迫る説得によりとうとう口を割った。
 
そして土妃の居場所を聞き出した亜姫は即座に作戦を練り直し、兵に指示を出していく。
 
捕えられた土妃軍の兵士は、これだけの才能を持った亜姫が王子で生まれてくれば内乱など起きなかっただろうと項垂れた。
 

愛しい王子

一方その頃、亜国では土軍が我が物顔でのさばっており、民たちは疲弊していた。
 
更に王子が病に伏せているという噂も立ち始めていたのだ。
 
しかしそれを土妃に報せれば烈火のごとく怒り始めるだろう。
 
周りはそれが怖くて王子の危機を土妃に報せることが出来ないでいた。
 
そして戦に狂う土妃は、戦地で自分の身の上について思いを馳せていた。
 
もともと土妃は、土国がいずれ亜国を支配するために送り込まれた布石のようなものだった。
 
それを自覚していた土妃は土王の命令通り亜国に輿入れし、黄妃よりも先に王子を生んだ。
 
そうすることが黄妃よりも優れた妃だと知らしめることができると信じていたからだ。
 
誰もが羨む美貌を持ち、何不自由なく望むものは全て手に入れてきた土妃。
 
ところが亜王はそんな自分を欠片も愛していなかった。
 
そしてそれに気付いた土妃は、何かを埋めるように王子を愛した。
 
愛して愛して愛し尽くし、そしてある日気付いたのだ。
 
この国はこの愛しい我が子のものだ。
 
自分を亜国に送り込んだ父や兄になど、この国を渡してなるものかと。
 
そして土妃は立ち上がった。
 
王子の為なら、敵の皆殺しなど厭わない。
 
全ては愛しい王子の為。
 
そのために土妃は今日まで生きてきたのだ。
 
そしてこれまで練ってきた作戦を実行に移す。
 
我が息子の為に。
 
母の醜い愛が土妃を突き動かしていた。
 

逆転

点在していた土妃軍の兵が一気に退いて行き、それを追う亜姫率いる曾軍の兵たち。
 
戦の指揮を執っていた亜姫は、何かがおかしいと思い始める。
 
そして土妃の作戦に気付いたその時にはもう遅かった。
 
曾軍は国境を越えてしまっていたのだ。
 
国境──。
 
曾軍が踏み入れたのは、土国の地だった。
 
そう。
 
この全ては土妃の策略。
 
曾軍をおびき寄せ、国境を越えさせたところで父兄率いる土軍に叩かせる。
 
自分から頼まずとも父兄を利用する、これこそが土妃の狙いだった。
 
まんまと土妃の思惑にハマってしまった亜姫率いる曾軍は、有利に進めていた戦局を大きくひっくり返されてしまった。
 

孤独な戦い

土国の介入により、戦況は一変した。
 
すぐに決着がつくと思われていた戦が長期化の気配を見せ始める。
 
そしてそれに伴い、士気も下がってきていた。
 
勝っていた時には好意的だった家臣たちの態度も、一気に冷めたものに変わる。
 
それをすべて1人で受け止めながら、皆の為に必死に亜姫は戦った。
 
それはそれは孤独な闘いだった。
 

存在自体が苦しみ

会議を終えた後、亜姫が1人でいると薄星が亜姫の元を訪れた。
 
亜姫は相変わらず冷たい態度を取り、ここから去れと薄星に告げる。
 
しかし、薄星はめげずに亜姫に話しかけ続けた。
 
兵が何人死のうが、その全てをあんたが背負うことはない。
 
そう言って笑いかける薄星。
 
その言葉を聞いて、亜姫の中の孤独な女の子が顔を覗かせる。
 
薄星と2人で逃げたいと泣きわめく心の中の自分を感じつつも、それでも自分は王にならなければ、土妃に勝たなければと頑なに口にし続ける亜姫。
 
そして亜姫は涙を流しながら、もうあなたといること自体が苦しみなのだと告げた。
 
そんな亜姫の姿を見た薄星は、胸が痛んだ。
 
自分は姫様を幸せにするためなら何だってする。
 
死んだってかまわないと思っているのに、そんな自分の存在自体が姫様を不幸にしているのかと悟る。
 
薄星には、亜姫の手を取って逃げることなど出来るはずもなかった。
 
 
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女王の花 13巻の感想

ついに土妃との決戦に臨む亜姫。
 
曾王から借り受けた曾軍、そして黄軍も亜姫の味方となり共に戦うこととなりました。
 
亜姫がこれまでしてきたことの成果がようやく出始めてきたと思うと、こちらまで嬉しくなってしまいました…。
 
亜姫が考えた、黄軍の旗を大量生産し囮に使うという手に土妃はまんまとハマってしまいましたね。
 
さすが亜姫!
 
亜姫の賢い頭脳がここでも活きましたね。
 
ところがこれは逆に土妃の逆鱗に触れてしまったようで、土妃を本気で怒らせてしまいます。
 
これから先の亜姫の身がとても心配です…。
 
そして、前線で戦う兵の中に薄星の姿を見つけても眉1つ動かさない亜姫。
 
これは実に見事でした。
 
けれど、誰も見ていないところでたったひとり涙してしまうあたりが亜姫らしいです。
 
今までは涙にくれる亜姫の傍らには必ず薄星がいてくれたのに、今は独りぼっち。
 
何とか元に戻ってほしいと思うのですが、亜姫が女王への道を進もうとする限りこればかりは無理なのでしょうね…。
 
分かってはいるけれど、辛すぎて本当に切ないです。
 
そしてヤケになってしまった薄星は、何と好きでもない売春婦と寝てしまいます。
 
不可抗力もあったとはいえ、心が荒れていた薄星は後から「何やってんだ…」と後悔するのですが、そこを不運にも亜姫に見つかってしまうんですね。
 
そしてその姿を見て亜姫はまた涙に暮れてしまいます。
 
自分から手放したはずの薄星が、他の女といるなんて耐えられない。
 
相手が好きならば当然の感情だと思います。
 
まして亜姫と薄星は嫌い合って別れたわけではないのですから、亜姫は余計に堪えたでしょう。
 
女王としての重圧だけでも重荷なのに、こんなに追い詰められるなんて亜姫が本当に可哀想でなりませんでした…。
 
薄星だけのせいではもちろんないのですが、運命とは残酷なものです。
 
そうやって傷ついていた亜姫に、土妃の魔の手が忍び寄ります。
 
勝ち戦だったはずなのに、いつの間にか戦局をひっくり返されてしまう亜姫。
 
焦れば焦るほど上手くいかなくなり、どんどん兵たちの心は離れていくんですね…。
 
この先、亜姫は再び運を味方につけて駒を進めることができるのか。
 
そして、薄星との関係はどうなってしまうのか。
 
先が気になって仕方ありません!
 
 
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