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さんかく窓の外側は夜 6巻とは?

出版社:リブレ
発売日:2018/7/10
作者 :ヤマシタトモコ

よく考えてくれ「呪い」という行動の先に「人間」がいるってことを
 
殺人現場に残されていた「ヒウラエリカに騙された」という死者の言葉。証明のできない霊現象など、まったく信じない刑事の半澤だったが、ある事件現場の跡地で、その「ヒウラエリカ」を偶然見つける。一方、裏の稼業として淡々と呪い屋をこなしてきた英莉可は「実社会」から自分の罪が問われる恐怖に、初めて怯えるのだった。そして英莉可は自分を売った裏切り者は誰かを考え始める。
もしかして…三角康介くん?

 

さんかく窓の外側は夜 6巻のネタバレ

31話 のネタバレ

部屋で話す英莉可と逆木

逆木が英莉可の部屋のドアをノックすると、中から
“どーぞー”
という声が聞こえた。
 
部屋に入るなり逆木はため息をつき
“どうぞって言うんならもうちょっとちゃんとしたかっこができないんですかね”
と言った。
 
英莉可はベッド上でごろごろしながら
“はあー?”
と返した。
 
逆木は
“こないだの刑事らしき野郎のことちょっと聞いてまわりましたけど、めぼしいことはないですね”
と言った。
 
さらに
“オカルトがらみなんざ単独捜査だろうし…今のところ先生の耳にも入ってないんでひとまず安心てとこですか”
とも言った。
 
英莉可は
“…逆木さんてさこれはあたしのミスだけど…先生にバレたらさ…辞めんの?てゆか…逃げる?”
と尋ねた。
 
逆木が
“そらまあ…死にたくないっすからね”
と答えると、英莉可は少し怯えた顔で
“死…ころされ…たりすんのかな やっぱ…”
と言った。
 
すると逆木は
“そんだけヤバいコトをガキにやらせてそのヤバい仕事で商売が成り立ってるそのトップがね、頭おかしくないわけないでしょう”
と言うのだった。
 

英莉可と逆木の出会い

“やってみてごらん”
先生にそう言われた幼い英莉可は戸惑った。
 
それを見ていた英莉可の母親は
“ねえ…やっぱりわたしとエリカは帰りますから”
と、隣にいる夫に言った。
 
すると先生は身を乗り出して
“だめだなあお母さん、お母さんの方がむしろこの子の才能に気づいてるのに無視してる”
と言った。
 
他のヤクザと共に先生の後ろに並んで立っていた逆木は
“?”
とその様子を見ていた。
 
先生はヤクザたちのことを
“このお兄さんたちはいい人たちじゃないから遠慮しなくていい”
“少し怖がらせてあげるだけでいいんだ”
と言った。
 
怯える英莉可の背後には、人型の
“真っ黒い影”
がいた。
 
“あ?”
逆木がそう言った次の瞬間、逆木以外のヤクザたちは恐怖におののいた。
 
それは英莉可の両親も同じで、逆木と先生だけが何事もないような顔をしていた。
 
先生は突っ立っている逆木を見て
“おっきみ鈍いねえ、いいよ”
と言った。
 
すると逆木は目の前のテーブルを蹴っ飛ばし
“なめてんのかてめぇガキに何させたんだよ、あ?”
と言った。
 
“させた?ははっ鈍くても見えただろ?きみにも”
“この子の力だよ”
先生はそう言い返す。
 
逆木は
“包丁がありゃ”
と口にすると、英莉可の腕を掴んで自分の背後にまわした。
 
逆木は続けて
“赤ん坊だって人を殺せるだろ”
“てめぇら赤ん坊に包丁渡して自分でやったって言うのか?”
 
すると先生と英莉可の父親は
“…でどうする?”
“その子を連れてここから逃げる?それをやるときみは死ぬけど”
と言った。
 
逆木は冷めた目で2人を見ながら
“…クズ共”
と言うのだった。
 

仲良し兄妹?

英莉可は
“あたしのこと警察に喋ったの、おとうさんっていう可能性ある?”
と聞いた。
 
逆木は
“それは…ないでしょ大事な金づるですし”
と答えた。
 
英莉可は
“だよねー情けなっあはっ”
“…まわりに信用できる人間が全然いないとか逆にうけるわハハ”
と寂しそうな表情を浮かべた。
 
逆木が
“…ま、もちっと調べてみますよその刑事のこと”
と言うと、英莉可は
“え”
“あー…ありがと…ごめんね”
と言った。
 
すると逆木は
“しおらしく礼が言えるとは大きくなったもんですねぇ”
と言った。
 
英莉可はその直後
“はあ!?うるさいっゴリラッ!!”
と言い返すのだった。
 

へんな匂い

半澤のことを調べに行くために英莉可と逆木が部屋を出ると、部屋の前に英莉可の父親が立っていた。
 
英莉可が驚くと、父親は
“なんだおまえ何やってたんだ部屋でこそこそと”
と言った。
 
すると逆木が
“警備のお話し合いですよ”
“お父様の心配なさるようなことは何も”
と英莉可の代わりに答えた。
 
父親と離れた後、英莉可は
“おとーさんへんなにおいしなかった?”
と逆木に聞いた。
 
逆木が
“加齢臭じゃないすか”
と言うと、英莉可は
“ちがうよっそれもするけどっばかっ”
と言うのだった。
 

盲点

いくつか例えを出しながら、英莉可はそれが罪になるかどうかを逆木に尋ねた。
 
逆木はそれに答えた後
“お嬢さん罪ってのはね懺悔なんてしたところで軽くなりゃしない”
“心は軽くなるかもしれんがそんなもん無意味だ罪は罪だ”
 
“たとえ死んでも償って許されてもしたことが消えるわけじゃない”
と言った。
 
“…それって逃げ場ない…”
英莉可がそう言うと
“だからって全部の償いや懺悔に意味がないってことじゃないですよ”
“ま、おれには無意味ですがね”
と逆木は言った。
 
逆木に
“間違っても懺悔なんかしないでくださいよ”
と言われた英莉可は、ふと三角と冷川との会話を思い出し
“あっ?”
と言った。
 
逆木は感づいて
“誰に!?”
と乱暴に尋ねた。
 
“違うそんなことするはずない”
と言う英莉可の言葉を聞いた逆木は
“誰がどうやって裏切るかなんてわかんねぇんだ”
“あんた親にも裏切られてんだわかんだろ”
と言った。
 
すると英莉可は窓からこちらを見ている母親を見て
“…そうだ…忘れてた…信じれる人なんていないんだった”
と言うのだった。
 
 
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32話 のネタバレ

サシで話す2人

冷川が留守のため、三角は半澤とサシで話をしていた。
 
半澤に英莉可のことを聞かれた三角は
“…半澤さんは高校生の女の子一人がいろんな事件に関わってるってホントに考えてます…?
と聞き返した。
 
すると半澤は
“おまえらが言い出したんだろ?”
と言って、ため息をついた。
 
三角は
“そうだけどっ!あんときはまだ彼女がどんな子かとか知らなかったし…”
と返した。
 
すると半澤は
“今は知ってんのか?”
“まさかあの人にかぎってってな、みんないうんだよ”
 
“ケド誰だってちょっとしたきっかけで一線超えちまう”
“人間の想像できる最悪なんてのは意外と簡単に起こっちまうんだ”
と言った。
 
三角は
“…だからって今おれがここで彼女についていろいろ喋っていいかっていうと違う気がする…”
と言うのだった。
 

続 サシで話す2人

三角は話の流れで、冷川の事件は
“過去最悪”
と報道されていたと聞いて目を丸くした。
 
半澤は
“あ?結局聞いてねぇのか”
“教団の名前で検索すりゃすぐだぜ”
と言う。
 
三角は検索と聞いて頭を悩ませながら、自分は人づき合いで特に決断が必要なとき怖くなって逃げる方を選ぶことを話した。
 
半澤は
“逃げんのも悪いコトじゃねぇよ、ただ自分の足元だけは見失うなよ”
“きみはなんだかいろんな境界の上に立ってるような感じがするからな”
と言った。
 
“境界?”
ポカンとしている三角に、半澤は
“ヒウラエリカのコト話す気になったら連絡よこせ”
と言った。
 
そして
“どんなに心を砕いてやっても救えねぇことってのがある”
“けど気負うな、さしのべた手が届かなくてもきみのせいじゃない”
と声を掛けて帰って行った。
 

驚きの連続

三角は
“ダメだ気になるっごめんなさいちょっとだけ!!”
とひとり言を言って、教団のことを検索した。
 
三角は
“監禁状態にあった少年が警察突入時唯一の生存者”
という記事を見てフリーズした。
 
ちょうどその時英莉可から返信があり、変なメッセージを見た三角は
“なん…”
と言いかけた。
 
すると、向かいの建物に立っている英莉可の身体が溶け崩れていくのが見えた。
 
次の瞬間、三角は逆木に押さえ込まれたのだった。
 

英莉可の中の闇

突然逆木と共に現れた英莉可は
“刑事さんと何話してたの?”
“あたしにヤバイことやらせる奴がさ、あたしが警察に目つけられてるコト知ったら何されると思う?”
と言った。
 
一方的に喋る英莉可は徐々にヒートアップしていき、やがて英莉可は
“黒い血のような何か”
に侵食されるのだった。
 
 
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33話 のネタバレ

侵されていく英莉可

三角は英莉可を見ながら
“はあ!?なんだよこれっ…自家中毒…みたいなコトか…?”
と言った。

さらに後ろに倒れ込んで肩で息をする逆木を見て
“えっえっ”
と戸惑う。
 
逆木に
“てめぇ何かできねぇのか”
と言われた瞬間、三角は苦しみを消してみせた。
 
逆木は三角をテーブルに叩きつけ
“もっかい訊くぞ”
“どうなるかわかってて警察にチクったのか”
と言う。
 
三角がそれを否定すると、逆木は
“なら助けろ!!!死なすんじゃねぇ!!”
と言うのだった。
 

信じる力

三角は何ができるか必死に考えた末、英莉可の両腕をしっかりと掴み
“おれはきみを信じてる”
“おれを信じさせてやれなくてごめん けどもう一回信じてくれ”
 
“おれたちは信じてるものを本当にする力がある”
“そうだよ、そうだろ!?”
と言った。
 
“…あたしなんて死んじゃえばいい誰もあたしを助けたくなんてないッ”
と英莉可が言うと、口や胸の辺りから
“血のような黒い何か”
が噴き出し後ろに大きくのけ反った。
 
もう自力で身体を支えることが出来なくなっている英莉可を、三角と逆木は2人で前後でしっかりと支えた。
 
三角は先生が英莉可にひどいことをさせることと、英莉可が誰かにひどいことのどちらも許せないと言った。
 
そして三角は
“自分のコト信じてやれよ!嫌いな自分のまま死にたいのかよ!?”
“最後の最後に自分のコト助けてやれんのは自分しかいねぇんだよ!!”
とも言った。
 
すると英莉可は
“…死にたくない悪いコトもしたくない…自分を好きになって生きてたいよ…”
と答えた。
 
異様な音を立てて
“黒い血のような何か”
は、英莉可の身体に戻っていくのだった。
 

友達だから

逆木は三角に
“本題に戻るがてめぇにこっちをどーこーしようって気はねぇんだな”
と聞いた。
 
三角はそれを否定しながら
“結果的に不信を買うコトになったのは悪かった…ケド説明させてほしい”
と返した。
 
三角は
“勝手に頼って勝手に疑った”
と言って謝る英莉可に
“友達だと思ってる”
と言って、右手を差し出した。
 
英莉可は三角の右手を掴むと、うな垂れて
“…ありがと”
と言った。
 
さらに三角は
“他人も自分も信じるのすっごく難しいよ…”
と涙する英莉可に
“…助けたい”
“きみには自分の人生を選ぶ権利があるだろ”
とも言った。
 
“…あんたは?”
三角に聞かれた逆木は
“おっかねぇ目に遭わされて本当ならひっぱたきてぇわ”
“あー温泉行きてえ”
と言うのだった。
 

仲良し兄妹? 2

逆木は
“…リスクを最小限に抑えて諦めて生きる方が楽なときもある”
“失敗したらどんなオシオキが待ってんだろうな”
と言った。
 
すると英莉可は
“…だから協力はできないってコト…?”
と言った。
 
“今までもしも逃してやれるモンなら逃してたってコトですよ、できなかったからこうしてんだ”
と逆木は言った。
 
それを聞いた英莉可は逆木と内輪ネタでひと盛り上がりした。
 
“…てゆかもしあたしが逃げて逆木さんは大丈夫なの”
と英莉可が言うと、逆木は
“全然大丈夫じゃねぇですよ逃したら殺すって言われてるし”
と言った。
 
そして逆木は
“だからね、逃げるときはおれも連れて逃げてもらわねぇと困るんですよ”
“わかりました?”
と言うのだった。
 

覚悟

英莉可は、ギュッと拳を握って
“あたしも覚悟決める”
“逃げる…すぐにはできなくても…あたしは生きてたい”
と言った。
 
“だとよ、小僧こっちも命がけだ”
“てめぇが言い出したんだ腹ぁくくれよ”
逆木は不敵な笑みでそう言うのだった。
 

冷川を大掌様と呼ぶ人物

冷川は1人で教団へ行き、パンフレットをもらって帰ろうとした。
 
すると
“大掌様!”
と言う声と共に、年配の男性が駆け寄ってきた。
 
聞けば男性は冷川の母親の補佐をしていたと言い、冷川は
“…ああ”
と過去を思い出しながら左腕を伸ばした。
 
冷川が横一文字に空気を切ると、男性は目の焦点がズレて涎を垂らし始めた。
 
“…せっかく作っていたのに減ったじゃないか…”
フラつく男性に背を向けた冷川は、自分の左手を見つめながらそう言うのだった。
 
 
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34話 のネタバレ

企業からの依頼

三角と冷川はとある会社へ到着し、依頼のひとつである郵便物を確認する。
 
冷川からそれは呪いの手紙だと聞いた三角は、動揺してバサバサと郵便物を落とした。
 
三角は
“…先に言えよ….人がどう感じるか考えて行動しろ…”
“説教させんな、親じゃねーぞおれは”
と言い、それを聞いた冷川は
“?はいそうですね?”
と言った。
 
興奮する三角だったが、冷川が親も友達もいないと言ったことと教団を検索した内容を思い出し
“…努力しろ努力”
と少し冷静になるのだった。
 

呪いをかけたのは…

2人は職員たちから疑いの眼差し向けられた。
 
冷川は挨拶も早々に、会社から届いた依頼メールを三角に見せた。
 
三角は
“メール?そういえば前にメールも危ない?みたいなこと言ってたよな”
と言った。
 
早速三角がメールに目をやると、それは
“一瞬グロ画像に見える普通のメール”
だった。
 
おかしな手紙やメールは他にも多数あり、冷川はそれは
“不幸の手紙”
だと言った。
 
2人はこの呪いをかけているのは
“無自覚な職員の誰か”
だと目星をつけるのだった。
 

お約束

デスクに着くと冷川は直ぐに三角の肩に触れ
“よく見て”
“きみの見るものを私にも見せて”
と言った。
 
三角は身体をビクつかせ、無理矢理自分の中に入ってこようとする冷川に対して同意を求めた。
 
至って真顔の冷川は
“同意ならありますよね”
“人に見られるのが嫌ですか?じゃあ隔離しましょう”
と言うのだった。
 

冷川の告白

冷川の予告通り、2人の姿は外から見えなくなった。
 
冷川は三角の首すじに手をかけ
“感覚が散った方が恐怖を感じないでしょう?”
と耳元で囁いた。
 
三角は悶絶しながら
“見えたっ見えた見えたってば!!んんんっ”
と言った。
 
三角は強引に冷川の手を離し、はーはーと息を切らしながら
“今サラだけど他にないのかよ!?やり方!!”
と言った。
 
すると冷川は
“…誰かの核心を消したり…人の核心を暴くときこちらも核心をさらけ出す以上に良いやり方があるでしょうか”
 
“…それに不思議ときみの核心に触れていると私は安らいで冷静でうまくやれるんです”
“自分が思うよりよほど”
と返した。
 
三角は一瞬言葉を失い
“…待ってなんかすごいこと言われた…え?”
と冷や汗をかきまくった。
 
焦る三角を見た冷川は
“?何がですか?だから運命だと確信したんですが”
“あっ確信と核心でははは おかしいですね あはは”
と至ってマイペースを貫くのだった。
 

作戦?実施

“呪いの手紙”
に手書き文字が混在していることがわかり、2人は職員全員に何か書いてもらおうとした。
 
あたりまえに全員から断られたが、2人は呪いの根源である職員を見つけた。
 
三角は、作業を急ぐ冷川に
“おれはもうあの沈めってやつ…やりたくない絶対”
と言った。
 
冷川はそれをアッサリと承諾し
“では…修復するのは?”
と提案した。
 
三角もそれを了承し、2人は
“修復作業”
をした。
 
2人が作業を終えると、呪いの元となった人物は毒気を抜かれたようになるのだった。
 

冷川の告白 2

2人は報酬をもらいに向かいながら、半澤の話をしていた。
 
冷川は
“彼は信じないという力があることを教えてくれた”
“きみの言うとおり半澤さんは私にとって特別で大事です、運命ではないけれど”
と言った。
 
それを聞いた三角は、運命について聞こうとした。
 
冷川は間髪入れず
“きみのことですよ”
“…とても大事なものです”
とわずかに微笑んだ。
 
すると三角は
“はあ!!?なんの話してんの!?”
と言うのだった。
 

通常運行の2人

謝礼を受け取った冷川は、ルンルンで
“お肉食べに行きましょう”
と言った。
 
三角は
“…ま 元気ならいーわ とりあえずっ”
と言い、冷川は
“?”
と思うのだった。
 
 
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35話 のネタバレ

半澤の家へ行く三角と冷川と英莉可

3人の姿を見た半澤は
“…ホントに連れてくるとはな”
と言った。
 
半澤の妻を前にした英莉可は
“…あの…呪い…解くんですけど…信じなくていいです、それでも多分ちゃんと効くんで…”
と言った。
 
すると冴子は英莉可が自分に
“何かした”
ことを感じること、英莉可がそれを償いに来た気持ちを信じることを伝えた。
 
それを聞いた英莉可はこれまで見せたことのないような顔をして
“…ありがとうございます….ごめんなさい…”
と言うのだった。
 

呪いを解き始める英莉可

英莉可は
“帰ってきてもらえば多分解ける”
と言った。
 
英莉可が使役した死人である黒い影が英莉可の前に立ったとき、英莉可の目と鼻からは血が出始めた。
 
三角と冴子は、英莉可のことを心配した。
 
すると英莉可は
“大丈夫だよ”
“あたしが飲み込んであげられなかった死はないんだからさ…入っていいよ”
と言うのだった。
 

半澤冴子

英莉可は身体のバランスを崩し、椅子から落ち
“はー…戻った…”
と言った。
 
冴子はすっかり大丈夫な様子で、英莉可のことを心配した。
 
すると英莉可は驚き
“なんで…優しいの…?あたしが悪いって知ってるのに…”
と言うのだった。
 

刑事・半澤日路輝

冴子を寝室へ送った後、半澤は英莉可を椅子に座らせた。
 
そして英莉可と向き合って座った半澤は
“…きみのしたことは立件なんかできんだろうしこの先もおれには理解できんだろうな”
“腹立たしいよ、実にな”
と言った。
 
半澤は刑事罰について
“なぜそうなったのかじっくり向き合って考えさせるためにある”
“だから復讐や私刑はあってはならない”
と話した。
 
そして半澤は今回自分も妻も苦しんだし傷ついたことを話したうえで
“きみの行動の先に人間がいる、いたんだってことをよく考えてくれ”
と言った。
 
その様子を見ていた冷川は、半澤に昔
“きみは被害者か加害者どっちだ?”
と質問されたことを思い出すのだった。
 

礼を言い合う男たち

三角は半澤に
“彼女 全部やらされてるんだよ”
“だからそれを…助けてあげたくて”
と言った。
 
すると半澤はオカルトは自分の領分じゃないこと、宗教団体は気になるので探ってみることを話した。
 
それを聞いた三角は、半澤に礼を言った。
 
そして半澤に
“…今日はありがとよ、来てくれてな”
と言われた冷川は
“…三角くんが絶対来るようにとつよくいわれました”
と返した。
 
半澤は少し笑いながら
“にしてもでかい成長だよ”
と言うのだった。
 

これからのこと

三角は英莉可に
“その…死んだ人を入れてやるっていうの、その人たちをただ孤独に死なせておかない…ってのは…きみの優しさだとおれは思うよ”
と言った。
 
英莉可は瞳を潤ませ
“…ありがと”
と言うのだった。
 
三角がまたこの4人で話そうと言っているのを聞いた冷川は
“利害も目的も一致しますか?”
と口にした。
 
すると三角は
“利害とかの話じゃねーだろ?”
と、冷川が分かりやすいように例え話をした。
 
三角の説明を聞いた冷川は、4人で再会することをあっさりと了承した。
 
この面子では話ができないと踏んだ三角は
“話の上手い人を呼ぶっ!!”
と言って、迎に連絡をするのだった。
 
 
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36話 のネタバレ

4人プラス1人

迎は
“断る!!断るために来たんだよ”
と言った。
 
そして迎は英莉可を見ながら
“…だってなぁヒウラエリカだろ?自己紹介してもらわなくてもわかるぜ”
とも言った。
 
しかし結局三角の説得に負けた迎は
“そしたらまずはなんでヤクザがいんのかってあたりからご説明願おーか”
と言うのだった。
 

先生

英莉可は先生が誰だか誰も知らないこと、逆木は先生が元は自分の事務所の顧問だったこと話した。
 
三角は逆木に
“スーパーどうでもいいけど年いくつっすか?”
と聞いた。
 
逆木がキレ気味に
“…28”
と答えると、29歳の迎は威張って見せた。
 
英莉可と逆木の話をさらに聞いてみると、先生は
“離れるとどんな顔だったか忘れてしまう”
と言うのだった。
 

三角に叱られる英莉可

英莉可は
“…理人くんさ何か知らないの”
“初代の教祖って理人くんのお母さんでしょ?”
と言った。
 
冷川は分かり易く動揺し
“…何を知っているんですか”
と尋ねた。
 
すると英莉可は知っていることを話した後
“理人くんも親に利用されたんだーとか思って…”
“…境遇似てるじゃんあたしたち…逃げ方知ってるんなら教えてよ”
と言った。
 
冷川は宗教団体にいた頃を思い出し
“…私は経験から人を助けると損をすると…学んだので…あまり気が進みませんね”
と返した。
 
英莉可が
“復讐”
という言葉を使うと、三角は凄い剣幕で英莉可を叱るのだった。
 

愛の男・三角康介

三角はいつもそばに寄り添っていてくれた母親との記憶を思い出し
“…助けられた経験はおれには大事な記憶だから…だからおれもきみを助けたい”
 
“おれがそう思ってることを忘れないで…踏みにじらないでくれよ”
と英莉可に言った。
 
すると英莉可は
“あたしだけは悪いやつじゃないとか思ってたけど違うよね…”
と言った。
 
それを聞いた三角は
“…だからさ、それでもきっと取り返しはつかなくないから…今から取り返そうよ”
と言った。
 
そして三角は冷川に
“…記事の見出し程度のコトだけど、あんたの身の上のこと調べて知った…ケドおれは変わんねぇ”
と言った。
 
冷川は一瞬動揺を見せるも
“私はきみが…私を助けてくれるに違いないと一目見て確信しましたが…私の思っていた形とは違うのかもしれない”
 
“…いいでしょう、手伝いますよ”
“…それできみが私の手元にあってくれるのなら”
と返した。
 
ギャラリーたちは手を取り合って見つめ合う2人を見物しながら、2人がつき合っているかいないか話しているのだった。
 

16歳の覚悟

迎は自己紹介しながら英莉可に名刺を渡し
“何かあったらタダで話聞いてやるよ”
“聞き役はプロだから一応”
と言った。
 
英莉可が
“えっ!?なんで…”
と聞くと、迎は
“きみがまだ子供でおれが大人だから”
“きみを守る大人がいなかったのは決して普通じゃないしきみはそれをもっと嘆いていい”
 
“きみが本当にしんどいのはこれからだしな”
と言った。
 
英莉可は
“そうだよね…わかってる、力貸してもらうんだからあたしも皆を守る”
“守るための力にしたい”
と言って、覚悟を決めたような顔を顔をするのだった。
 

おまけまんが のネタバレ

逆木一臣の過酷な日常

女性警察官は、逆木に話しかけた。
 
中学生の英莉可との関係を聞かれた逆木は
“! い…妹です…”
と答えながらも、自分の仕事に苛立ちを覚えた。
 
警察官は
“中高生をターゲットにする怖い人やお店がありますから気をつけてくださいね?!!”
と言い、英莉可は
“ハーイ”
と返事をするのだった。
 
 
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さんかく窓の外側は夜 6巻の感想

5巻の感想にこの漫画は登場人物を丁寧に描いていると書きましたが、6巻でもそれを大いに感じました。
 
英莉可と逆木の関係は2人が積み重ねてきた時間が感じられて、とても癒されます。
 
英莉可は初めはとても怖い存在だと思っていましたが、最近では普通の女子高生感が半端なくて可愛いくて好きです。
 
逆木はイヤイヤ仕事をしていますが、人間は腐っていない所が魅力的。
 
親にも大切にされてこなかった英莉可のことを、ずっと守ってきたのは逆木だったんですよね…。
 
英莉可も今はまだ逆木のことをゴリラとか犬扱いするなど雑に扱っていますが、本当の意味で逆木に感謝する日が来ることでしょう。
 
美男美女ですし、英莉可と逆木がくっつくなんて未来も悪くないかもしれませんね。
 
前半で英莉可が三角と冷川に裏切られたかもしれないと疑いを持つシーンがありましたが、その英莉可の絶望たるや気分が悪くなるレベルですよね…。
 
特に三角はどっからどう見ても善人ですから、友達を裏切るなんて想像もつきません。
 
そしてそして最近とても気になるのは、奥さんにも三角にも冷川にも英莉可にもやさしい半澤。
 
惚れてしまいそうです!
 
半澤夫婦は2人とも人格者なので、クセの強い能力者たちの親のような存在にすら見えました。
 
特に冷川に関しては、半澤と出会えて本当に良かったと思います。
 
半澤夫婦のような
“当たり前のことが当たり前にできる普通の大人”
という人は、実は少ないですからね…。
 
そして終盤、共通しているようで共通していない能力者たちが集まることで滅茶苦茶読み応えがありましたね。
 
能力者プラス1の逆木も、良い味出してますしね!
 
5巻を読み終えた後の予想通り、6巻はかなり面白かったです。
 
個人的には英莉可と逆木のやり取りも大好物ですが、半澤宅での話が一番好きでした。
 
さて7巻では遂に三角たちVS先生なるか!?
 
きっとあるであろう、三角と先生の対面シーンが今からとても楽しみです!!
 
 
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