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女王の花 10巻とは?

出版社:小学館
発売日:2014/8/26
作者 :和泉かねよし

古代中国にも似た国を舞台に繰り広げられる美しい姫の一代記「女王の花」。超人気コミック、「曾国編」がますます盛り上がる10巻です。
 
9巻のラストで曾王子・旦に曾国に連れ去られた亜姫。亜姫を諦めたかと思った旦はなんと父・曾王に亜姫を差し出すという!
 
一方で曾王には、同時に亜姫の敵(かたき)・土妃も接近していた。土妃に負けないために、亜姫は曾王との婚姻を受け入れなければならず――!?
 
薄星とも離ればなれなまま、困難が次々に亜姫と薄星を襲う。けれど、亜姫は決して諦めず戦い続けて…!?
 
そして、ついに明かされる曾王子・旦の「本当の」目的と、亜姫の戦いの結果が意外な形で判明する10巻ラストは絶対注目です!

 

女王の花 10巻のネタバレ

二十六話のネタバレ

拉致された亜姫

亜姫が目を覚ますと、見知らぬ車の中にいた。
 
そしてその中には第一王子も一緒にいた。
 
自分をさらうなど、黄国も黙っていないと言う亜姫。
 
王子もそれには同意し、そうだろうなと返した。
 
ちょうどその頃、黄国では大変な騒ぎになっていた。
 
曾国からは「亜姫様がいたく我が国に興味をひかれ、自ら同行しておられるのであるから黄国の介入は余計なお世話だ」と言われていた。
 
それを聞いた黄国も黙ってはいられない。
 
亜姫を奪還するため、家臣たちは様々な策を練っていた。
 

知っていたのか?

一方その頃、青徹に玉璽の片割れを託された宮女の目には嬉しさのあまり涙が浮かんだ。
 
──遂にたどり着いた。
 
薄星を見てそう思った宮女は、思わず薄星にすがり付いて泣いた。
 
宮女が何を言おうとしているのか分からず、困惑する薄星。
 
そんな薄星に、この女は舌を切られていて喋れず、手の筋も切られているから文字も書けないと言うことを光が教えてくれた。
 
そして、宮女はそう説明する光を威嚇するようなそぶりを見せた。
 
それを見た薄星は何かを察する。
 
すると、宮女が帯に挟んで守っていたあの袋を見つけた薄星。
 
薄星には見覚えがある袋。
 
それこそ、亜姫が探し求めていた玉璽の片割れだった。
 
薄星はその袋を光の目の前に出して見せ、なぜこの女がこれほどまでに光を警戒するのか、そしてそこまでこの宮女のことを知っているのならなぜ全て黙っていたのかと光を問い詰めた。
 
光は偶然だと言ってのける。
 
それを聞いた薄星の顔色が変わった。
 
光に近付く薄星を、ジャハルが制止する。
 
殺したらダメだというジャハル。
 
ところが薄星は殺すわけではないと一蹴する。
 
そして、光に生き返れと告げた。
 
生き返って少しは人の役に立ちやがれ、という薄星。
 
その言葉を聞いた光は、薄星の言う通りに動くしか選択肢はないと判断した。
 

姫様…?

光を連れ、黄国に戻ることにした薄星。
 
馬を走らせていると、ジャハルが手下から仕入れた情報が耳に入る。
 
それは、この先で結構な行列とすれ違うという情報だった。
 
ぶつかるとマズいと思った薄星は一時停止を試みる。
 
こうして何とか無事に行列を見送った薄星一行。
 
ところが薄星は、その行列の車の中に見覚えのある顔を見た気がした。
 
それは自分の主、亜姫の顔。
 
しかし、亜姫がこんなところにいるはずはない。
 
薄星はそう思い直し、先を急いだのだった。
 

曾国国王の策略

それから2日後。
 
亜姫は曾国へ連行されていた。
 
曾の民族衣装に着替えさせられ、この部屋で待つように言われた部屋にはベッドが置いてある。
 
それを見た亜姫の表情が一気に変わった。
 
自分を無理やり王子のものにする気なのかと声を荒らげる亜姫。
 
ところがそんな亜姫の前に現れたのは、曾国の国王だった。
 
お姫様のお相手は王子様じゃなく、王様だよと不快な笑みを見せる国王。
 
それを見た亜姫は、その場で頭が真っ白になってしまった。
 
 
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二十七話のネタバレ

抵抗

亜姫に覆い被さる曾国国王。
 
亜姫は何が起きているのか理解することが出来なかった。
 
国王は力づくで亜姫を抱こうとする。
 
亜姫は必死に抵抗した。
 
すると国王は、自分に従うつもりがないのなら死ぬか?と言って亜姫の首に手をかける。
 
それでも抵抗の色を隠さない亜姫。
 
お前が死んだ方が喜ぶ者もいるんじゃないか?例えばお前の継母とか。
 
そう言った曾王の言葉に、亜姫はピンときた。
 
なぜ土妃の名前が出るのか。
 
まさか、土妃と組んでいるのか?
 
そう思った亜姫の勘は当たっていた。
 
実は、土妃の元に土国にいる自分の兄から書簡が届いたのだ。
 
そこに記されていたのは、お前が心配だから様子を見に行くというもの。
 
しかし、それは表向き。
 
本当はこのまま亜国に居座り、乗っ取る気だろうと土妃は考えた。
 
自分が血まみれになり片目をなくしてまで王子の為に勝ち取ったこの国を、兄に譲るなど断じて許せぬ。
 
そう思った土妃は、曾国と手を組みそれを阻止しようとしたのだ。
 
また、土妃が曾国王と手を組もうとしたのにはもう1つ理由があった。
 
曾国の王子が亜姫に求婚したとき、亜姫は次期亜国王を名乗り玉璽の片方を出してこれを退けたという話が土妃の耳にも届いていた。
 
しかし、片方だけと言う事はまだもう片方がどこかにあるということ。
 
必ず自分がそれを探し出してみせる。
 
その為にはまず曾王に亜姫を殺させ、その間に自分が玉璽の片割れを手に入れる。
 
これこそが土妃の計画だった。
 
それを知った亜姫はショックを受ける。
 

死相

一方その頃、薄星はとある村に立ち寄っていた。
 
道中に必要なものをあれこれ買おうと思ったのだが、村のめぼしいものは軒並み買いつくされていた。
 
買ったのは車付きの行列だったという。
 
結構な身分の人だったんじゃないかという村人たちの話を聞いた薄星は、何となく嫌な予感がした。
 
光を連れ、村人たちの元へ行く。
 
そしてこんな顔をした人が行列の中にいなかったかと尋ねた。
 
すると村人の1人が、もっときれいな身なりをしてはいたがそんな顔がいた気がすると言い出したのだ。
 
それで確信した。
 
さっき薄星が行列の中に見たのは、やはり姫様だった。
 
すぐに引き返すと叫ぶ薄星。
 
ところがそれを光が止めた。
 
お前、どこか身体が悪いのと違うか?と尋ねる光。
 
死相が出ている、引き返さずにこのまま黄国へ帰った方がいいと言う光。
 
それを聞いた薄星は驚いた顔をするのだった。
 
 
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二十八話のネタバレ

光の忠告

死相が出ている。
 
光にそうハッキリ告げられた薄星。
 
ところが薄星は、だから何?と返した。
 
姫様の命をを狙う土妃と曾国が手を結んだ以上、何が何でも自分は姫様を助けに行かなければならないと言う薄星。
 
それを聞いた光は、薄星の覚悟の強さを思い知る。
 
そして、曾の東宮のつくりを教えようと言い出した。
 
旦が連れて行ったとすれば、お前の姫君はそこのはず。
 
ただし、曾国を害するような真似は一切させない。
 
それが光の出した条件だった。
 
そしてその条件を呑んだ薄星は、ジャハルにある仕事を依頼した。
 
危険な仕事であることは承知の上。
 
それでも薄星は、やるしかなかった。
 

昔話

一方その頃、亜姫は曾国の宮殿に囚われたままだった。
 
亜姫の元を訪れた第一王子にも、不機嫌な様子を隠さず接する。
 
そんな亜姫に、第一王子は昔話をして聞かせた。
 
それはこんな話だった。
 
昔、若くて賢い王様がいた。
 
異民族から国を守り、田畑の実りのことを一生懸命考え、家臣や農民たちも皆王のことを慕っていた。
 
ところがある日、王の元に民からの陳情が届く。
 
それは、税を軽くしてもらえないかという陳情だった。
 
税を下げたばかりなのにこれ以上下げたら軍費に関わる、これ以上は無理だと言う王。
 
すると、それを聞いた民たちは王に対する見方を変えた。
 
一度手にしたものは当たり前になり、もっともっとと次を求めてしまう。
 
それが人の欲というもの。
 
王は次第に疲れてしまった。
 
そして、決定的なことが起こる。
 
王の腹心である友が、謀反を起こしたのだ。
 
出来るなら許したい。
 
殺したくはない。
 
葛藤する王に、その友は告げた。
 
俺は殺されて当然だ。
 
しかしその表情は、言葉とは裏腹なものだった。
 
どうせお前は殺せない。
 
王を侮った目だったのだ。
 
それを見た王は一気に首を切り落とし、そして悟った。
 
いい王を目指していたのに、いつの間にか「人のいい王」となっていた。
 
その情けなさに王は笑いが止まらなかった。
 
王子がそこまで話したところで、王子の家臣が話に割って入り何やら耳打ちで話をし始めた。
 
王子の昔話を聞いた亜姫は、この話を何故自分に聞かせたのかその真意を図りかねていた。
 
王子は敵なのか、味方なのか。
 
全く見当がつかない
 
心が揺らぐ亜姫。
 
話を終えた家臣が王子の元から去り、王子は再び亜姫の方を向き直す。
 
そして、亜国の土妃の動向についての報せだと亜姫に伝えた。
 
土妃は予想外の条件を出してきたと言うのだ。
 
その条件とは、自分が曾王と婚姻をしたいというものだった。
 
衝撃を受ける亜姫。
 
亜国で一番の身分の女を妃に娶る。
 
これは曾国にとって損ではない。
 
恐らく曾王は同盟を呑むだろう。
 
王子は亜姫にそう言った。
 
それを聞いた亜姫が思いつく策はもう1つしかない。
 
それは、自分を曾王の妃に差し出すことだった。
 
 
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二十九話のネタバレ

いざ、都へ

亜姫は今、曾宮にいる。
 
そう光から教えてもらった薄星は、自分をわざと曾軍に捕まえさせて宮殿へ潜り込む作戦に出た。
 
曾軍に薄星を引き渡したのはジャハル。
 
これもまた、薄星の作戦だった。
 
それを見送った光と白。
 
薄星の手から逃れたのであれば、このまま逃げようと言う白。
 
しかし光は、どうしても見届けたいものがあるから薄星について都に行ってはダメだろうかと言い出した。
 
当然白は断固として拒否する。
 
しかし、それでも光は諦めなかった。
 
その折れない姿勢を見て、白はとうとう都に行くことに同意した。
 

王子の忠告

一方その頃、亜姫と曾王の婚礼の議を執り行う為に曾宮は大忙しだった。
 
第一王子は亜姫の元を訪れ、お前を俺の妃に出来たならな…と呟く。
 
亜姫はそれを冷めた目で見て、それは無理な話だと告げた。
 
土妃と曾王が裏で手を結ぶことだけは何としても防ぐ。
 
その為に自分を差し出す。
 
そう言った亜姫に、第一王子は約束しようと返した。
 
そして、その前に見てほしいものがあると言って亜姫にあるものを見せた。
 
それは、手を縛られて連れられて歩く薄星の姿だった。
 
お前の出方次第であの狗の生死が決まると言っておく。
 
第一王子はそう忠告した。
 

脱出

作戦通り曾国に入った薄星は牢に入れられた。
 
ところがその牢にはあらかじめ白が紛れ込んでいた。
 
薄星の手を縛る縄を切り、城の図面を薄星に託す。
 
これで約束は果たした、という光の伝言を伝えた白。
 
薄星は白と共に牢を脱出し、亜姫の元へと急いだ。
 

婚礼の議

曾王と亜姫の婚礼の議が始まった。
 
曾王陛下万歳、の声が至る所で響き渡る。
 
そして亜姫が曾王の前に現れる。
 
盟いのしるしに羊の血の杯に口をつけるよう指示する曾王。
 
ところが亜姫はその杯を隠し持っていた短剣で叩き落した。
 
それを見た周りが一気にざわつき、曾王も王子に亜姫を止めるよう命じる。
 
ところが王子は曾王の指示を一蹴した。
 
そして、あんたの命令はもう誰も聞かないと言ってのけた。
 
あんたはもう王じゃない。
 
そう言って亜姫の手を取り、亜姫にご苦労だったと労いの言葉をかける王子。
 
この時を待っていた。
 
王子はそう言って、曾王の目の前に立ちふさがった。
 
 
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シークレットエピソードのネタバレ

桃色の爪の味

桃の花の季節になると、亜姫の爪は桃色に染まった。
 
亜姫はモモの花びらを集めて爪にこすることが大好きだったのだ。
 
薄星は甘いのかと思い、その爪を舐めてみたが全く甘くなくて興ざめした。
 
それはまだ2人が幼い頃の話。
 
大きくなってからも亜姫のその習慣は続いた。
 
そんなことをやっても誰も見ていないと言う薄星に、亜姫は失礼ねと言葉を返す。
 
青徹の所で書を習っている時、手に目が行くと思うからあまりみっともないのは…と言う亜姫。
 
それを聞いた薄星は、とっくの昔に気付いていた。
 
亜姫が、青徹に恋をしているということを。
 
恐らく、本人よりもずいぶん早くから。
 
そして、その爪は甘くないと言う事も分かっていた。
 
今はきっとしょっぱいのだろうと思う薄星。
 
なぜなら、亜姫は爪にしょっぱい味がしみこむくらいに涙を流しているからだ。
 
桃の花の季節になり、亜姫の爪が桃色に染まったらそれがどんな味なのか口に含んで確かめたいと思う薄星。
 
そしてどうか、爪がしょっぱくありませんように。
 
薄星はそう願うのだった。
 

女王の花 10巻の感想

曾国へ拉致されてしまった亜姫は、曾王に襲われそうになりました。
 
何と全ては第一王子、そして曾王の策略だったのです。
 
そこには土妃も絡んでいました。
 
これには本当に驚きましたし、いつものことながら亜姫が可哀想で仕方ありませんでした…。
 
なすすべがなく、八方塞がりの亜姫。
 
頼みの綱である薄星も傍におらず、孤独な戦いを強いられます。
 
薄星だけでも傍にいてほしいのですが、そうもいかず…
 
そしてとうとう曾王の妃にさせられそうになる亜姫。
 
ところが婚礼の議の最中、第一王子が驚くべき手法に出ました。
 
これからどんな展開を見せるのでしょうか。
 
亜姫は曾王の魔の手から逃れることができるのか!?
 
そして第一王子は本当は敵なのか、味方なのか!?
 
次巻、必見です!
 
 
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