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暁のヨナ 18巻とは?

出版社:白泉社
発売日:2015/6/19
作者 :草凪みずほ

黄龍・ゼノの能力は『不死』…。そして、ゼノが緋竜王に仕えた始まりの龍であるとわかる。緋龍王の生まれ変わりを待ち、永い永い時を生きてきたゼノが語る過去…。伝説の始まりの龍たちとは…?  城にいたお姫様時代のヨナ&ハクの番外編も収録!

 

暁のヨナ 18巻のネタバレ

第100話 傷つかない体 のネタバレ

ゼノの能力

死んだはずのゼノが再び立ち上がる。
 
そこにいた全員が驚愕した。
 
兵たちは今度こそ確実に殺してやると言い、ゼノに再び剣を突き刺した。
 
しかし傷を受けた部分が勝手に修復されていく。
 
まやかしのようなその現象に、兵は悲鳴をあげた。
 
ゼノは兵の心臓をめがけて刃を振るい、兵たちもまたそんなゼノに次々と剣を突き刺した。
 
ゼノの身体がバラバラになり、首までもが斬り飛ばされる。
 
それでもゼノは何度も何度も再生し、立ち上がった。
 
──何度バラバラになっても、俺はみんなの盾になる。
 
ゼノはそう言って兵たちに向かって行った。
 
兵たちは再びゼノの身体に刃を振るうが、なぜか刃が刺さらない。
 
ゼノの身体は鋼のように硬くなっていたのだ。
 
そしてジェハの足技やキジャの爪の攻撃に似た技を次々と繰り出して兵を蹴散らしていく。
 
そなたは一体…?とキジャが問いかけると、自分は攻撃されなければ何の力もない落ちこぼれだけど、再生されるたびに身体が鋼へと変化すると説明した。
 
今なら白龍もどきの腕力も、緑龍もどきの蹴りも出来ると言うゼノ。
 
そして兵たちに向かって、俺はお前らと違って限りがないから何百年だって戦えると言ってみせた。
 
それを聞いた兵たちが恐れをなして退いて行く。
 
ゼノの元にヨナたちが駆け寄り、ゼノを抱き締めた。
 
生きてるから大丈夫だと言ってゼノは笑い、みんな可愛いなぁと微笑むのだった。
 
 
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第101話 はじまりの龍 のネタバレ

真実

カルガンの薬のおかげで、キジャたちの体調は随分と回復した。
 
薬のせいもあるだろうが、高華国に戻ってきたら本当に体調が良くなった気がすると言うキジャ。
 
そしてあんなに傷を負っていたゼノも誰よりも早く完全に回復し、笑顔を見せていた。
 
ゼノの身体は傷1つ残らず、普通の身体に戻っていた。
 
本当に死なないの?と尋ねられ、死なないと返すゼノ。
 
キジャはゼノに、そなたはもしかして初代なのかと尋ねた。
 
するとゼノはそうだと答え、自分は緋龍王に仕えていた始まりの龍・黄龍ゼノだと名乗るのだった。
 
龍の血を飲んだその時から不死の身体となったと言うゼノ。
 
生まれた里も既に無く、たった1人で生きてきたと言って笑う。
 
沢山の人々や龍達が生まれて死に、愚帝も賢帝も見てきたその中で緋龍王の生まれ変わりが現れるのをずっと待っていたと言うゼノ。
 
ヨナが四龍に助けを求めた時になぜ現れなかったのかとキジャに問われると、四龍の力を使うに値する人物かどうかを試していたと答えた。
 
白龍の里や青龍の里、阿波で危ない目に遭ったのも見ていた。
 
阿波を出る時、この娘さんなら大丈夫って思って会いに行ったんだと言う。
 
色々な話をしながら皆は眠りについた。
 
そしてゼノもまた、夢を見た。
 
それは初代の四龍たちと共に戦っていた時代の夢だった。
 
 
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第102話 神さまの子供たち のネタバレ

初代の四龍たち

初代黄龍ゼノは、初代緑龍のシュテンや初代白龍のグエンと違って闘いには向いていなかった。
 
それは自分の里の兵を訓練することも出来ないレベルで、兵たちの訓練は別の者に任せていた。
 
シュテンはそんなゼノをからかい、それをグエンが制する。
 
そしてそんな3人を疎ましがる青龍のアビ。
 
決して仲良しこよしではなかったが、緋龍王の元に集った4人は何とかうまくやっていた。
 
丈夫なだけの能力をからかわれるゼノ。
 
すると緋龍王はゼノに紋章の首飾りを譲り渡した。
 
それは自分が地上に降りた時、龍達から賜ったものだと言う。
 
自分は常にお前と共に在るという証だと言われ、ゼノは喜んだのだった。
 

使い物にならない能力

その時代、緋龍王と四龍の部族たちは周辺の乱を次々と鎮めて高華国の領土を大きく広げていった。
 
しかし、どんな戦でもゼノの丈夫なだけの能力は使い物にならなかった。
 
他の龍達と違って自分は誰も守れない。
 
それを引け目に感じていたゼノ。
 
そんなある日、剣で斬りつけられたゼノは死を覚悟する。
 
しかし、斬られたはずの身体が勝手に再生を始めた。
 
その時、ゼノは自分の能力の真意を悟った。
 
決して死なない。
 
これこそが自分に与えられた能力だったのだ、と。
 
 
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第103話 我が君眠りて のネタバレ

王の死

それからしばらくして、緋龍王はこの世を去った。
 
四龍の戦士は悲しみに暮れた。
 
そんな中、四龍の力を狙う者たちに青龍が捕えられてしまった。
 
白龍と緑龍が助けに行って事なきを得たが、青龍はそれ以来目を隠してしまい緋龍王の廟に入り浸るようになってしまった。
 
四龍の存在が争いの火種となりつつあることを悟った四龍は、城を出ることを決意する。
 
しかし、ゼノだけは城に残ることを決めていた。
 
他の四龍たちが出て行くのを止めようとしていた民たちには、神の声を伝える役割を任された自分が城に残ると説明して納得させる。
 
自分が暫く神官の真似事をして民を鎮めておくから、みんなは自由に旅立ってほしいというゼノの願いだった。
 
四龍たちはゼノに城を託して旅立っていく。
 
白龍は、城から出たその時は自分の所に来いとまで言ってくれた。
 
笑顔で頷くゼノ。
 
こうして四龍たちは別れた。
 
遠く離れても、血で呼び合う。
 
またいつか会おう、兄弟よ。
 
それが最後に交わした言葉だった。
 

残されたゼノ

そして気付けば20年以上もの歳月が経っていた。
 
ゼノはたった1人で密かに高華国の敵と戦い、高華国を守っていた。
 
そんな時、ゼノは四龍たちの命が尽きていくのを悟る。
 
自分だけが残されたその事実に気付いたゼノは、戦場で血に染まりながら大声で泣き叫ぶのだった。
 
 
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第104話 どこにも着かない小舟 のネタバレ

彷徨いながら

戦死も出来ず飢え死にも出来ず、ゼノは生きる気力を失くしていた。
 
後継者の神官を立てて城から出たゼノは、流れるように暮らして荒んだ生活を送っていた。
 
そんなある日、グエン達がいなくなってからも何となく感じていた四龍の気配を辿ったゼノはあることを知った。
 
白龍の里で、新たに白龍の手を持った者が生まれていたのだ。
 
そしてその姿を見た時、グエンがずっと待っていると言ってくれたことを思い出す。
 
ゼノはグエンが生きている間にグエンのところに行かなかった自分を激しく責めたのだった。
 
新たな白龍の姿を見つけたゼノは、白龍の里の追っ手に追われて矢傷を受けてしまう。
 
傷の痛みで倒れてしまうゼノだった。
 

カヤとの出会い

ゼノが次に目を覚ました時、見知らぬ場所に寝かされていた。
 
しばらくするとある若い女性が家の中に入ってきて、ゼノにご飯を用意してくれた。
 
女性は名をカヤと名乗り、行き倒れたゼノを助けたのだと言う。
 
ご飯を食べるよう勧められたゼノだったが、いらないと答えてしまう。
 
カヤは食べないと死んじゃうよと言うが、ゼノは死にたいと呟くのだった。
 

病気

夜になり、ゼノはカヤがひどい咳をして倒れているのを見つけてしまった。
 
声をかけると、カヤは口から血を吐いていた。
 
カヤは自分が病気だと言うことを伝え、移らないように1人で生活しているのと説明する。
 
そして早くここを出た方が良いと言ったが、ゼノはそれを聞かずにカヤを逆に介抱してやるのだった。
 

祈り届かず

それからゼノは、カヤと共に暮らした。
 
ひっそりと楽しい日々を過ごすゼノとカヤ。
 
そして2人はとうとう結婚することに決める。
 
しかし、幸せな日々とは正反対にカヤの病気はどんどん進行していく。
 
ゼノは天の龍神に願った。
 
カヤを助けてほしい、自分に永遠の命を与えたようにカヤの寿命も延ばしてほしい。
 
しかし、ゼノの声は届かなかった。
 
カヤは天に召され、ゼノはまた独りぼっちになった。
 
 
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第105話 あかい星が昇る のネタバレ

待ち望んだ再集結

それから何百年も時が流れた。
 
ゼノは相変わらず独りぼっちで、ゼノ以外の龍達の力も途絶えることなく受け継がれていた。
 
そしてある日、ゼノは気付いた。
 
四龍たちが途絶えないのは、緋龍王が復活するということなのではないか。
 
そのために四龍たちはその能力を継いでいるのではないか。
 
またいつの日か四龍が集結する日が来るのではないか。
 
そう思ったゼノは、緋龍王の再来と四龍の集結を信じてもうしばらく生きてみることにした。
 

また会えますように

キジャがまだ幼い頃、キジャの元に見知らぬ男が現れた。
 
その男は、俺たちの緋の光がやっと生まれたと口にしていた。
 
本物の光になるかどうかはそいつ次第だがな…と言ったその男は、キジャに向かって縁があったらまた会えると言って去っていった。
 
そしてそれからすぐ、シンアの元にも同じ男が現れた。
 
独りで遊んでいるシンアに毬をくれたその男は、また会えたらその時は一緒に遊ぼうなと言って笑った。
 
そして同じように、ジェハの元にもその男は訪れていた。
 
牢に繋がれて冷たい床の上で眠るジェハに自分の服をかけてやり、緑龍を地に繋ぎ止めるなんて馬鹿げていると言って頭を撫でてやる。
 
そうやってゼノは再び集結するであろう四龍たちの元を訪れ、集結の時を待つことにしたのだった。
 

やっと会えたね

ゼノが次に目を覚ました時、目の前には四龍とヨナがいた。
 
心配そうにゼノを見つめる皆は大きく成長し、ゼノの元に集っていた。
 
ゼノは皆を抱き締め、思いきり笑う。
 
そして、みんな大きくなったなぁと言って微笑んだのだった。
 

番外編 不行き届きな点はお詫び致します のネタバレ

四龍だけの晩餐

その日ユンとハク、そしてヨナは買い出しに行っていた。
 
四龍だけで夕食を取ることになり、1番年上のジェハが皆を取りまとめることに。
 
さっそく魚釣りをしようとした四龍たちだったが、キジャとシンアが誤って川に流されてしまう。
 
何とかジェハが救い出したが、何とそこにクマが出没してしまった。
 
キジャは嬉々としてクマを捕えようとするが、何とクマはキジャではなくゼノに向かって突進していった。
 
ジェハはとっさにゼノを庇い、クマにやられてしまう。
 
そしてジェハは気を失ってしまい、次に目覚めた時には四龍たちがジェハを取り囲んで眠りについていた。
 
ジェハが目を覚ましたことに気付いた四龍たちは、見事に捕らえて作ったというクマ鍋をジェハに差し出す。
 
そしてキジャはジェハに、何でも1人で背負いこみ過ぎずに自分たちにも任せてほしいと真剣なまなざしで訴えた。
 
それを聞いたジェハは分かったよと答える。
 
和やかな空気が流れる背後でみんなが放置してしまっていた焚火が天幕に燃え移り、戻ってきたユンにこっぴどく叱られる四龍なのだった。
 
 
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暁のヨナ 18巻の感想

ゼノの能力は不老不死の身体を持つという能力でした。
 
何度兵士に斬りつけられても、千切れた身体もたちまち元通りに再生して立ち上がるゼノ。
 
更に傷つけられることによって鋼の身体に変化して、キジャやジェハに引けを取らない力をつけることが出来るというのです。
 
その能力を見せつけられた兵士たちは恐れをなして逃げ帰っていきました。
 
人間離れしたその能力、兵士たちも怖かったでしょうね…。
 
ヨナたちですら驚愕していましたし。
 
けれど、「死なない」と言うことは戦士としては願ってもない力かも知れませんが、それはつまり永遠の孤独を意味します。
 
愛する人や大切な人を何度も何度も見送り、そのたびに1人になってしまうゼノの孤独はどれほどのものなのでしょうか…。
 
想像しただけで胸が痛くなってしまいました。
 
それでも笑顔を絶やさず、みんなを温かく包んでくれるゼノ。
 
ゼノの人としての大きさを感じさせる回でした。
 
初代以来初めて集結した緋龍王の生まれ変わり(?)のヨナと四龍たちに囲まれてゼノの願いは叶ったように見えます。
 
しかしヨナが緋龍王の生まれ変わりである確証もまだありませんし、第一今の高華国の王はスウォンです。
 
これから四龍たちとヨナ、そしてハクはどのように先に進んでいくのでしょうか。
 
次巻もとっても楽しみです!
 
 
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