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とりかえ・ばや 10巻とは?

出版社:小学館
発売日:2016/10/7
作者 :さいとうちほ

男として育った姫君・沙羅と
女として育った若君・睡蓮は、生まれながらの性で生きて行く決意をするが――!?
 
ついに帝の尚侍(ないしのかみ)として出仕することとなった沙羅は、近い距離に戸惑いずつ、少しずつ帝との絆を深めてゆく。
しかし次の東宮候補として弓弦王を担ぎ出す一派が現れ…!?
 
急接近の第10巻!

 

とりかえ・ばや 10巻のネタバレ

episode 46 弓弦王のネタバレ

帝への報告

帝の尚侍となった沙羅は、帝の為に身を粉にして働いた。
 
帝の多忙ぶりを目の当たりにした沙羅は、次に立つべき東宮についても考えを巡らせる。
 
その時、先日鞍馬山で聞いたあの陰謀のことが頭をよぎった。
 
沙羅はついに帝に伝える決意をし、帝にお伺いを立てる。
 
すると帝はわざと沙羅と2人きりになった。
 
鞍馬山での出来事を話すと、帝は「わかった」と言って考えるようなそぶりをみせるのだった。
 

新しい東宮の噂

沙羅の心配とは裏腹に、次の東宮に新しく「弓弦王」という人物を立てるという話が進んでいた。
 
そしてその話は東宮の耳にも入っていた。
 
弓弦王を式部卿に強く推挙したのは、宋に渡って修行したこともある僧の「銀覚」という人物だという東宮。
 
その話を聞いた沙羅は、僧侶が後ろ盾ということを聞いて怪しいのではないかと疑いを持った。
 
弓弦王は危険かもしれない、と思う沙羅なのだった。
 

弓弦王

それからしばらくして、式部卿に連れられた弓弦王が帝の元に参内した。
 
初めて姿を現した弓弦王は、まだ幼い子供だった。
 
その日、帝は弓弦王に親王宣下を下す。
 
それはつまり、弓弦王が次の東宮に1番近い存在と帝が認めたということだった。
 
 
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episode 47 乱の気配のネタバレ

真犯人…?

帝から親王の位を下された弓弦親王。
 
式部卿に促され、弓弦親王は感謝の言葉を述べるがその物言いは実にたどたどしいものだった。
 
まるで礼儀がなっていないその様子に、家臣たちも思わず吹き出してしまう。
 
しかし帝が見ていたのは弓弦親王ではなく、その背後に控えていた僧──銀覚だった。
 
銀覚が帝に声をかけられ、その言葉に答えたその時に沙羅は確信した。
 
この声の主こそ、東宮の命を狙った僧に間違いない。
 
この坊主こそが東宮を殺そうと企んだ真犯人だ。
 
沙羅はそう確信したのだった。
 

教育係

沙羅は即座に帝にそのことを報告した。
 
すると帝はその話を聞いたうえで、そなたはどうしたらいいと思うかと尋ねた。
 
沙羅は、弓弦王を東宮にするのは危険ではないかと告げる。
 
それを聞いた帝は、それについて沙羅も自分と一緒に判断をしてほしいと言い出したのだ。
 
貧しい田舎暮らしだった弓弦王はいきなり東宮候補にされ、帝王学を何も知らない若子。
 
だからこそ素直に学び、伸びるかもしれない。
 
帝はそこに賭けてみると言うのだ。
 
そして沙羅にはそれを導いてほしいと頼む帝。
 
帝の為ならば…と沙羅はそれを了承するのだった。
 

笛の音

弓弦王への教育係に任命された沙羅は、弓弦王に色々なことを教える。
 
その日は横笛の練習をすることとなったのだが、弓弦王の奏でる笛の音はひどいものだった。
 
箏なら得意なのですが…と恥ずかしそうに言う弓弦王。
 
母の忘れ形見でよく弾いたのだと言う。
 
それを聞いて、父も母も居ない弓弦王の境遇に心を痛める沙羅。
 
そして、自分の子どもがもし無事に育っていたなら、こうして笛を教えたのかもしれないと思いながら手本の横笛を弓弦王に聞かせた。
 
するとその笛の音を帝が偶然聞いていた。
 
そして、これは右大将の音色だと言って驚いた表情を見せる。
 
それを聞いた沙羅はハッとして、とっさに右大将とはよく合奏したり教え合ったりしたので…と言い訳をしたのだった。
 

吉野の宮、動く

それからしばらくして、沙羅の元に吉野の宮からの文が届く。
 
そこには東宮廃位の噂が吉野の宮の元にも届いていることが綴られており、状況を知らせてほしいと書かれていた。
 
帝には誰にも言うなと口止めされていた銀覚のことだが、吉野の宮には隠しておけないと思い、沙羅は洗いざらいを吉野の宮に報告する。
 
その報せを受けた吉野の宮は、取り返しがつかないことが起こる前に動かなければならないと決意するのだった。
 

たくましくなった睡蓮

吉野山を発った吉野の宮は、芦屋に向かっていた。
 
そこにいるはずの睡蓮の元を訪ねたのだった。
 
しかしなかなか睡蓮の姿が見当たらない。
 
あちこち探して回るが、なかなか居場所を掴めなかった。
 
そんな時、地元の漁夫が海に飛び込もうとしているところを見つける。
 
睡蓮の情報を何か知っていないかと声を賭けようとしたその時、漁夫の顔を見て吉野の宮は驚いた。
 
何と、海に飛び込んでいた漁夫こそが探し求めていた睡蓮だったのだ。
 
かつての女性の格好とは似ても似つかないそのたくましい様子に、吉野の宮は仰天するのだった。
 
 
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episode 48 闇に挑むのネタバレ

睡蓮への頼み

久し振りに会った吉野の宮と睡蓮だったが、昔話に花を咲かせる暇もなく現在の都の状況を話し合った。
 
睡蓮に銀覚の正体を説明する吉野の宮。
 
銀覚は鞍馬山の僧で、呪術も操る僧なのだと言う。
 
そして、吉野の宮をかつてこの吉野山まで追いやった張本人だと言うのだ。
 
銀覚は危ない、と顔を曇らせる吉野の宮。
 
その話を聞いて睡蓮も表情を曇らせた。
 
沙羅だけでは動きようがないから睡蓮も都に戻ってくれと懇願する吉野の宮だったが、東宮の名誉の為にも自分が簡単に戻ることは出来ないと言う睡蓮。
 
しかし、都にいなくても出来ることが自分にもあると言って覚悟を決めた表情を見せたのだった。
 

敵対し合う仲

一方その頃、沙羅は弓弦親王の教育係として色々なお世話をしていた。
 
すると、そこに式部卿が現れる。
 
式部卿は、あなたと帝の仲睦まじい様子は都中の噂になっていると沙羅に告げた。
 
もしあなたが懐妊することにでもなれば、弓弦親王は追い出されて新しく生まれた赤子が東宮となるでしょうな、と口にする式部卿。
 
それを聞いた沙羅は、自分と弓弦親王は嫌い合っているわけでもないのに敵対し合わなければならなくなってしまうかもしれないということに胸を痛めた。
 
更にこれは弓弦親王の真意ではなく、銀覚の差し金だ。
 
式部卿の言う通り、自分が万が一帝の子を懐妊すれば銀覚にとっては痛手だろう。
 
それならば…と思いついた沙羅は、とある行動に出たのだった。
 

沙羅の懐妊の噂

その後、都にとんでもない噂が駆け巡る。
 
それは、帝の尚侍である沙羅が懐妊したという噂だった。
 
それは銀閣の耳にも入ることとなり、案の定銀覚は慌てた。
 
このままだとマズい…と思った銀覚は、ある計画を実行に移すのだった。
 
一方その頃、睡蓮はとある場所までやってきていた。
 
その場所は、鞍馬山。
 
そう。
 
そこは銀覚のいる山だった。
 
銀覚が秘密裏に行っているという呪術の証拠を掴むべく、睡蓮は鞍馬山に足を踏み入れるのだった。
 
 
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episode 49 熱のネタバレ

確かな証拠

沙羅の懐妊の噂は帝の耳にも入り、帝は沙羅を避けるようになった。
 
そんな帝の態度に沙羅は心を痛める。
 
そんな中、都中のお偉方から沙羅に祝いの品が届いた。
 
その中に見覚えのある布袋を見つける。
 
それはかつて東宮に送られた毒入りのs御供米と同じものだった。
 
それに気付いた沙羅は、その米が本当に以前の毒入り米と同じものなのか試そうと庭にいた雀に食わせてみる。
 
すると、雀は苦しんだあと動かなくなってしまった。
 
これはあの毒入りの米に間違いない。
 
確かな証拠を掴んだ沙羅は、これを帝の元に持っていこうと慌てて部屋を飛び出す。
 
しかし、背後から何者かに襲われて沙羅は転落してしまった。
 

転落してしまったせいで怪我をしてしまい、熱を出してしまう沙羅。
 
怪我の具合を見た薬師に、子どもを身ごもっていないことを知られてしまう。
 
怪我のことと一緒にお腹に子どもがいなかったことを知らされた帝は沙羅を見舞う。
 
沙羅は熱でぼうっとしながらも懐妊の噂は嘘だと暴露した。
 
そして、それは銀覚の情報を手に入れるための嘘だったと白状する。
 
やっと証拠が手に入ったのに何者かに取り返されてしまったと悔しがる沙羅を見て、帝は危ないことはするなと叱った。
 
すると沙羅は熱のせいで意識を失ってしまう。
 
帝は人目もはばからず、沙羅に口移しで水を飲ませて看病するのだった。
 

弓矢の傷

一方その頃、銀覚のもとに1人の女が訪れていた。
 
その女は、沙羅の侍女だった。
 
言われたとおりに御供米を取り返してきたが、顔を見られたかもしれないからもう尚侍の元には戻れないと言ったその女こそ、沙羅を突き落とした犯人だった。
 
銀覚は女に褒美を渡し、都から離れるよう指示を出す。
 
女はもう1つの情報を銀覚に報告した。
 
それは、沙羅の肩に傷があったということ。
 
ただ転んだような傷ではなく、まるで弓矢で射られたような傷だったという女の言葉に銀覚はハッとしたのだった。
 
 
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episode 50 発覚のネタバレ

秘密

後日、弓弦親王が弓の練習をしている場に式部卿と銀覚が同席していた。
 
そしてその場にいた梅壺の女御に近付いた2人は、過去に沙羅がとある人物の差し金で肩に弓矢の傷を負ったことを梅壺に話し出す。
 
すると、銀覚は梅壺から沙羅と睡蓮の見た目が瓜二つだということを聞いて顔色を変えた。
 
肩に弓矢の傷がある方が「沙羅」だと知った銀覚は、知ってはいけない2人の秘密にたどり着く。
 
その核心を掴むため、銀覚はまたあるたくらみを企てるのだった。
 

仕掛けた銀覚

病み上がりの沙羅の元に、弓弦親王が訪れた。
 
すると弓弦親王の供として銀覚までやってきたのだ。
 
警戒する沙羅。
 
銀覚はお見舞いの品を沙羅に献上する。
 
それは御供米だった。
 
しかし、以前のものと布袋が違う。
 
自分が「沙羅の君のため」に念入りに祈祷しました、と言って不敵な笑みを見せる銀覚に、沙羅はつとめて冷静に礼を告げる。
 
しかし、自分に対して「沙羅」と呼んだ銀覚に対して動揺が隠し切れない沙羅。
 
落ち着けと自分に言い聞かせながら、自分の所にいた侍女が最近姿を見せないのだが知りませんか?と尋ね返す沙羅。
 
お互いに返事に困る質問を投げ合う2人の空気は張り詰めたものになった。
 
その空気に耐え切れず、弓弦親王は席を立ってしまう。
 
すると銀覚は突然沙羅の元に駆け寄り、入れ替わりの秘密を明かされたくなければ今すぐ宮中を出て行けと告げた。
 
それを聞いた沙羅は固まってしまうのだった。
 

謀反の証拠

一方その頃、銀覚不在の鞍馬山で睡蓮は証拠を必死に探していた。
 
沙羅の為、東宮の為、吉野の宮の為──。
 
皆の為にも、証拠を持ち帰らなければと自分に言い聞かせる睡蓮。
 
夜が更けた頃、とあるお堂に忍び込んだ睡蓮と家臣たちは地下に続く隠し階段を見つける。
 
そこを辿ってみると、何とそこには禍々しい呪術の祭壇が祭られていた。
 
帝や上皇、東宮までもが呪詛されているその現場を見て、睡蓮たちは仰天する。
 
そしてこの謀反の証拠を必ず吉野の宮に、そして帝に届けると決意し、呪詛の品々を外へと運び込んだ。
 
しかし途中で銀覚の手下たちに見つかり、睡蓮たちは必死に逃げる。
 
何としてもこれを吉野の宮の元に届けなければ──!
 
睡蓮は危険を顧みず、夜の山を駆け下りるのだった。
 
 
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とりかえ・ばや 10巻の感想

新しい東宮候補として、まだ幼い弓弦親王があがりました。
 
この弓弦親王を巡って、大人たちが醜い争いを始めてしまいます。
 
そしてそれに巻き込まれながらも、帝から弓弦親王を見定めてほしいと頼まれる沙羅。
 
沙羅は誠心誠意尽くしますが、そんな沙羅に黒い影が忍び寄るのです。
 
それは銀覚。
 
この僧は呪術を駆使することが出来る人物で、吉野の宮を都から追放した張本人でもありました。
 
こんな人物に睨まれては、沙羅の命すらも危険なのでは…!?とドキドキハラハラしてしまいました…!
 
大変な騒動に巻き込まれてしまった沙羅は、果たしてどうなってしまうのか!?
 
睡蓮は証拠となる呪詛の品々を吉野の宮に届けることが出来るのか!?
 
帝は一体どんな決断を下すのか!?
 
そして、次の東宮には誰が選ばれるのか!?
 
次巻からも目が離せません…!
 
 
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