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Contents

ホリデイラブ 3巻とは?

出版社:DeNA
発売日:2018/5/1
作者 :こやまゆかり

苦悩と葛藤の末、杏寿は純平の帰宅を許すことに。夫婦関係の再構築を図ろうとする二人だったが、里奈から杏寿へかってきた電話が思わぬ波乱を巻き起こす!

 

ホリデイラブ 3巻のネタバレ

19話 取り返しのつかないこと のネタバレ

チャラい外見とは違った真面目な部分を見せるノブにときめく杏寿とハナ

ノブは浮気する人間が許せないと言う。
 
なんでもノブの父親は女グセが悪く、それが原因でノブの母も姉もノブ自身もいろんな面でめちゃくちゃ苦労したらしい。
 
そして
“だからオレは大切な人を傷つけるような人間は絶対に許せない”
“オレは結婚したら絶対に妻だけを一生愛し続ける”
と、言った。
 
その後ノブは別れ際に、ハナの店のお祝いを手渡す。
 
ノブにとってハナの店の祝いは急だったにもかかわらず、杏寿やハナが知らないうちに店の人に観葉植物のオブジェを用意してもらっていたのだ。
 
そんなイケメンで女性に対して真面目かつ気配りのすごいノブに、杏寿もハナも魅力を感じた。
 
ノブは
“いつでも話聞きますからつらいことあったら連絡下さい”
と、杏寿に言って帰って行った。
 
杏寿は歩きながら
“もう二度としない”
と謝る純平と、
“また平気でやりますよ”
と言うノブの言葉の両方を思い出していた。
 
そしてどの道を選べば幸せになれるんだろうと、思うのだった。
 

公園の駐車場で出会ったオッサンと話す純平

先週同様出入り自由の公園の駐車場に来た純平は、今まで楽しみだった週末が今は地獄でしかないと思った。
 
純平が車の中で横になっていると、先週純平の車をのぞいてきたオッサンがまた純平の車の中をのぞき込んでいた。
 
“あ…開けて大丈夫かな…”
と思いつつ純平が車のドアを開けると
“寒いやろからこれ飲め”
と、オッサンは酒カップを純平に渡した。
 
“エンジン切っとったら風邪ひくで”
オッサンはそう言いながら、純平に背を向けて歩き出した。
 
気遣ってくれたオッサンに
“よかったら一緒に飲みませんか”
と、純平は言った。
 
オッサンは大阪で不動産屋経営をしていたこと、今は何もかも失って車中生活5年目だと純平に話した。
 
そして
“今ほんまに望むのはささやかなことやな”
というオッサンの言葉を聞いた純平は杏寿や七香のことを思い出し、心から共感した。
 
しばらく雑談をした後、純平はオッサンに
“家族の所には戻られないんですか”
と尋ねた。
 
すると逆に
“あんたこそ戻りや、日も浅いしまだ間に合うやろ”
とオッサンに言われた。
 
暗い顔をしながら
“僕は取り返しのつかないことをしてしまったんです”
と、話す純平。
 
オッサンは純平に背を向けて歩きながら
“この世に取り返しのつかへんことなんてあらへんで、命がなくなること以外は”
と言った。
 
純平が頭の中でオッサンの言葉をリプレーすると、浮かんできたのは杏寿の笑顔だった。
 

20話 報告 のネタバレ

退職ではなく異動という形をとることになった純平

純平の人事が決定し、純平は京都へ戻れることになった。
 
京都事業所は
“高森だったら来てもらう”
と、無理を聞いてくれたらしかった。
 
そして人事部も
“あいつは辞めさせないぞ”
と言うなど、純平は会社に認められている人物だった。
 
母の介護のためだと会社に嘘をついていた純平は
“申し訳ない、この恩は絶対にきちんと仕事をして返す…!!”
そう、強く思うのだった。
 

渡に会社の人事を電話する純平

純平は、会社が決定した人事の件を渡に報告する。
 
渡は最初から高圧的な態度で
“辞めようが異動だろうがどっちでもいいからとにかく早く出て行け!”
“慰謝料ははっきり金額が決まったら連絡する”
と言って、電話を切った。
 
渡は
“辞めるなんて絶対口先だけだと思ったら、一応はちゃんと言ったようだな”
と里奈に言う。
 
里奈は渡の方を見もせず、背を向けたままの格好で
“高森さんは約束したら守る人よ”
と言った。
 
その言葉に激昂した渡は、大きな音を立ててテーブル上の食器を投げ飛ばした。
 
食事中だった子供二人は、大きな音に驚いて泣き始める。
 
里奈が必死に子供に声を掛ける中、渡は
“バカな女だ!!向こうはもうお前のことなんか相手にしてないのに”
“そんなに好きならいつでもこの家を出て行っていいが子供たちには一生会わせない”
と言う。
 
渡はさらに
“子供たちは自分を捨てて男のもとに走ったアバズレ女として一生恨むだろう”
“お前は誰からも見捨てられて孤独に死ぬんだ”
と、好き放題言って笑いながらリビングを後にした。
 
里奈は悔しそうに眉間にシワを寄せて、目をつぶった。
 
そして子供たちを抱き締めながら
“大丈夫よ、もうすぐだからね…”
と言うのだった。
 
一人になった渡は、怒るどころか後悔している様だった。
 

杏寿に会社の人事を電話する純平

純平は
“辞めるつもりで会社に話したら、まさかのありえない優遇をしてくれて京都に帰ることが決まった”
“お前は辞めさせないって”
と、杏寿に話す。
 
それを聞いた杏寿は、純平は本当に人望のある人なんだと再確認した。
 
純平が思い切って
“その家に帰ったらダメか…?”
と聞くと、杏寿はすぐに返事ができないでいた。
 
すると寝ていたはずの七香が目を覚まして、
杏寿の手からスマホを取ったかと思うとマシンガントークを始めた。
 
涙を流しながら嬉しそうに話す七香を見ていると、杏寿の目にも涙が浮かんだ。
 
純平も泣きながら
“七香ごめん、ごめんな”
“全部パパが悪いんだ”
と七香に言う。
 
そして純平は必死に
“本当にもう二度としない”
“だから頼む!家族三人でやり直させてくれ”
と、杏寿に言った。
 
少しの間黙っていた杏寿は、頭を抱えたまま
“とりあえずお正月…帰って来ていいよ”
と言うのだった。
 
 
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21話 再会 のネタバレ

会社の人を交えて、お正月の過ごし方を話す里奈と純平

会社で同僚に正月休みの過ごし方について聞かれた里奈は
“主人の実家に帰ります”
と答えた。
 
それを聞いた純平は、里奈がダンナと仲直りできたのだと思って
“よかった!!”
と思った。
 
その後里奈はさり気なく純平に
“今年はどこで過ごすんですか?”
と尋ねる。
 
純平は正直に言っていいものか悩んだものの
“オレも家で寝正月かな”
と答えた。
 
“子供さんパパとゆっくりできて大喜びですね!”
と笑顔で対応していた里奈だったが、その後一人になると
“家って…どうして?純平さん…”
と悲しそうにつぶやくのだった。
 

オッサンに正月は家に戻ることを報告する純平

京都へ戻る前に、純平はオッサンに日本酒を届けに向かった。
 
それを見たオッサンは、純平が家に帰れることになったとわかった。
 
オッサンは
“よかったなぁ二度とこんなとこ戻って来んなよ”
と言い、明るく純平を見送るのだった。
 

久しぶりに家に戻った純平

 
純平が緊張しながらインターホンを押すと、
杏寿が
“おかえり”
と迎えてくれた。
 
“パパ!おかえりい”
“七香…!!会いたかった…!!”
杏寿は、父娘が抱きしめ合うのをそばで見つめていた。
 
その後久しぶりに家族で食卓を囲み、
純平は杏寿の料理を嬉しそうに頬張る。
 
すると突然七香が
“パパママ見てっ”
と、大キライなブロッコリーを口に運ぶ。
 
それを見た杏寿は
“七香…大キライなモノを食べるほどはしゃいで…”
と、何とも言えない表情を浮かべた。
 
七香は、寝るまで純平にピッタリくっついていた。
 
七香が寝た後、純平は
“離れてみてつくづく家族の大切さを思い知ったよ”と言う。
 
杏寿は純平の言葉への返答はせず、
“向こうの家はどうなってるの”
と尋ねた。
 
純平は
“向こうも戻ったみたい、ダンナさんの実家に帰るとか話してた”
と、答える。
 
そして
“杏寿の信用を取り戻せるように、オレ頑張るから”
と続けた。
 
翌朝トイレやドアなどの不備をあっという間に直してくれた純平を見て、杏寿は
“やっぱり男手があるっていいな…
と思った。
 
しかし何でもない日常の中に相手の女の存在がチラついて、純平を信じたいのに信じられない杏寿がいた。
 
杏寿は
“一生こんな気持ち持ち続けるんだろうか”
“やり直してももう二度と昔の私たちには戻れないんじゃないか”
という不安に押しつぶされそうになるのだった。
 

22話 出会った時から(前編) のネタバレ

純平と一緒に実家へ帰省する杏寿

年があけ、杏寿と純平は七香を連れて杏寿の実家へ挨拶に向かった。
 
大勢で楽しく餅つきをする様子を、杏寿の姉と杏寿はフェイスノートにアップした。
 
餅つきの後、杏寿は実姉が美々屋のケーキを買っていることに気付いて驚いた。
 
消費期限切れの牛乳を使って営業停止になっていた美々屋のケーキに、不信感を持っていたからだった。
 
しかし杏寿の姉は
“むしろそういうことがあったからこそ大丈夫だよ、一度信用失ったから必死になっていいものを作ってるはずよ”
と言った。
 
杏寿はその言葉と浮気をした後の純平の言葉や態度と重ねて、何とも説明ができないような切ない顔をするのだった。
 

携帯で知人・友人とやり取りする杏寿

杏寿のフェイスノートを見たハナは、杏寿に電話で
“もうこのまま戻りなよ”
と言う。
 
杏寿は
“はは…”
と、笑いながら
“そうだな…”
と思うのだった。
 
さらにハナは
“このフェイスノートの記事を相手の女には見られないようにしときなよ”
と言った。
 
杏寿は
“友達になってる人じゃないと見られないように制限してるから大丈夫”
と言った。
 
ハナと電話を切った後、フェイスノートをチェックする杏寿。
 
すると客の坂口がコメントをくれていた。
 
坂口と
“友達”
になったことをすっかり忘れていた杏寿は、
一瞬
“坂口”
が誰かわからなかったくらいだった。
 
そんなときノブからもメールが届き、杏寿はノブの文面を読んでまた思わず笑っていた。
 
“女扱いされるってやっぱ嬉しい”
杏寿は、ノブのメールにドキドキしていた。
 
七香が遊び疲れて寝てしまったため、杏寿と純平は実家を後にする。
 
帰り際、杏寿の母は純平に
“七香ちゃんも杏寿もあなたがいないと元気がないの”
と言う。
 
それを聞いた純平は申し訳なさそうな顔をして、無言で頭を下げるのだった。
 
 
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23話 出会った時から(後編) のネタバレ

純平を許そうと思う杏寿

帰りの車の中で、純平は心から
“やっぱり杏寿のことが大好きだ”
“やっぱりオレは杏寿しか愛せない”
と杏寿に言った。
 
今回のことは気の迷いで、心まで浮気相手に行ったわけじゃないことを確認する杏寿。
 
“うん”
そう答えた純平に、杏寿は
“だったらもう許せるように努力するよ”
“一度だけ頑張ってみるよ”
と言うのだった。
 

杏寿のフェイスノートを見る里奈

渡の実家で正月休みを過ごす里奈が見ていたフェイスノートのアカウントは、何故かあの坂口のアカウントだった。
 
幸せそうな純平と杏寿の顔を見て、唇を震わせる里奈。
 
そこへ渡がやって来て、里奈の携帯を強引に奪い取ってメールのチェックを始めた。
 
渡はいつもの様に高圧的な態度で里奈に当り散らした後、その場を立ち去った。
 
ママとパパが言い合いをしているのを見たレミは心配そうに声を掛けて、里奈のスカートの裾を掴んだ。
 
里奈はレミを抱き締めながら
“ママレミちゃんたちとは離れたくないよ…でも幸せになりたいよ”
“あの人ともっと早くに出会えてたら、隣で笑ってたのは私だったのに”
と言う。
 
そして泣きながら
“ごめんねこんなママで…でもあきらめたくないよ”
“まだ終わってないもん”
と言うのだった。
 

渡から杏寿に電話がかかってくる

正月休みが終わり、純平が岐阜へ帰る日がやって来た。
 
純平を見送った杏寿と七香が家に入ると、渡から電話がかかってくる。
 
渡は
“そちらのご主人と里奈のことで、あなたともう一度あらためてお話がしたいと思いまして”
と言うのだった。
 

24話 波紋のように のネタバレ

渡と杏寿の電話の続き

渡と杏寿は、お互いの家庭はどうなっているかを確かめる。
 
渡は離婚に向けて話し合いをしていると言い、杏寿はまだ別居中だと言った。
 
向こうだけ離婚になったら責任重大だし、もし会社に浮気のことがバレたらまずいと思った杏寿は
“もしよかったら直接お会いしてお話しはさませんか”
と渡に言った。

渡もそれに同意し、二人は次の土曜日に会う約束をしたのだった。
 

渡と杏寿が会うことを聞いた純平

離婚をふみとどまってもらえるように説得するため、杏寿が渡と会う約束をしたと聞いて驚く純平。
 
そして
“全然終わってなんかいなかった”
と、頭を抱える。
 
“何か問題を起こすとまったく関係のない人たちにまで影響を与えてしまう”
“水面に石を投げて波紋が少しずつ広がっていくように…”
浮気をしなければそのことに気付かなかった自分に、嫌気がさす純平だった。
 

いよいよ渡に会いに行く杏寿

渡と約束をした土曜日になり、杏寿を見送る純平と七香。
 
杏寿はメイクもネイルもバッチリ決めて
“女として絶対相手の女に負けたくない”
そう思いながら、待ち合わせ場所へ向かうのだった。
 
 
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25話 本気と遊び のネタバレ

浮気された者同士共感する杏寿と渡

杏寿は、初めて会った渡のことを
“落ちついてていかにも頭がよさそうな人”
だと思った。
 
しかしふとしたときに、気遣いができる優しい純平とは違うと感じた。
 
杏寿にとって渡の言葉のひとつひとつは、胸に刺さるようだった。
 
渡は里奈のことが大好きなこと、だからこそ決心が揺らぐ前に離婚の手続きをしたい気持ちがわかった杏寿。
 
渡の気持ちが痛いほどわかる杏寿は、渡に離婚をふみとどまってもらうことは無理かもしれないと思ったのだった。
 

渡と杏寿の留守を狙って純平に電話する里奈

杏寿が渡と会っているとき、純平のケータイが鳴った。
 
“七香出るー”
そう言って電話に出た七香に、里奈は
“未来のママですよ…なんちゃって”
と笑いながら言う。
 
とっさに電話を代わった純平は、七香をリビングに残して別室へ移動した。
 
里奈は、お互いのパートナーがいない今がチャンスだと思って電話したらしい。
 
そして子供さえ引き取れたら離婚したいと思っていること、離婚したら京都に住もうと思っていることを泣きながら純平に話す。
 
“純平さんは気にしないで生活してね”
“でももしそっちも一人になることがあったら私が近くにいることを思い出してね”
という里奈の言葉を聞いた純平は、何も言えずに固まっていたのだった。
 

26話 男の器量 のネタバレ

杏寿と渡の話の続き

杏寿は渡と里奈にやり直してもらいたい一心で、会話を続ける。
 
ひと通り杏寿の話しを聞いた渡は
“あなたは…すごくできた人ですね”
“自分がすごく器の小さい男に思える”
と言う。
 
そして渡は、もう一回里奈と話し合うことにしたのだった。
 

渡に侮辱される里奈

渡から杏寿に電話で謝罪するよう言われた里奈は、驚いた顔をする。
 
渡は杏寿のことを
“大した人だった、お前なんか足元にもおよなないよ”
と言って里奈を侮辱した。
 
里奈が黙っているのをいいことに
“やり直す努力をしてやる”
とか、
“つくづくお前だけが燃え上がってたんだとわかったよ”
と上から目線の発言ばかりをする渡だった。
 

単身赴任先の岐阜へ戻る純平

別れ際、純平は杏寿に何かを言いかけて
“いや…何でもない”
と伏し目がちに言った。
 
そして純平は車を運転しながら
“離婚したら京都に住むつもり”
と、里奈が電話で言っていた言葉を思い出していた。
 
“どうか里奈ちゃんが、ちゃんとダンナさんの元に帰ってくれますように”
純平はハンドルを強く握り締めたのだった。
 
 
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27話 里奈の謝罪 のネタバレ

あることないことを杏寿に話す里奈

里奈は杏寿に電話をかけ、手を震わせながら謝罪をした。
 
里奈の声を聞いた杏寿は
“何てかわいくて、か細い声…”
という印象を持った。
 
必死で冷静を装って、お互いの家庭を守るために前向きに話しをする杏寿。
 
里奈は少し間を置いて
“ありがとうございます…なんとか頑張って行きます…”
と言った後、わざわざこの間純平と電話で話したと打ち明けた。
 
里奈の手の震えは、いつの間にか止まっていた。
 
“純平さん…いろいろ奥さんに内緒にしてること多いんですね”
と、じわじわと杏寿の心を揺さぶる里奈。
 
杏寿は里奈の話が気になり、
“詳しい話を聞かせて下さい、すべてを知った上で判断したいので”
と言った。
 
里奈は誘ってきたのも関係を続けて行きたいと言ったのも純平からで、とても愛してくれていたと話す。
 
“奥さんと離婚してって言ったらしてくれる?って聞いたら、子供さえいなかったら里奈と一緒になりたかったって…”
とも言った。
 
それを聞いた杏寿は足が震えて立っていられなくなり、沈むように椅子に座り込んだ。
 
調子づいた里奈は、あることないことを杏寿に吹き込む。
 
そして
“心ではお互いしっかり結ばれた恋人同士だったと思います…”
と、とどめを刺した。
 

取り乱す杏寿

里奈と電話を切った後、杏寿はすぐに純平に電話するも繋がらなかった。
 
杏寿は顔を真っ赤にし、両手で頭を抱えて
“あ…あああ…”
と泣き崩れる。
 
“信じてたのに”
“こんなこと聞いてなかった”
“許せない”
“今度こそ本当に終わりだ”
そんなことが頭の中でグルグルとしながら、杏寿は声をあげて泣いた。
 

28話 本当のこと(前編) のネタバレ

これから始まる苦しみを覚悟する杏寿

杏寿はやっと再び信じてみようと思った純平のことを、信じられないどころか裏切られた気持ちで一杯になった。
 
そして自己嫌悪に陥り、ボロボロと涙を流す。
 
杏寿は
“私の本当の苦しみはここから始まるんだ”
と、思うのだった。
 

里奈の話しを聞いて怒る渡

里奈が杏寿に謝罪の電話をしたと聞いた渡は
“じゃあこれで慰謝料以外すべて終わりだな”
と言う。
 
“バカみたいに本気になって捨てられて….そんな嫁でもやり直してやるって言ってるんだからいいかげん感謝してくれ”
と、渡は続けた。
 
“遊ばれた女じゃないわ、純平さんだって私に本気だった”
と里奈はいつになく渡に言い返した。
 
“遊びだって言われてショックを受けてるのは私よ”
“積極的だったのは純平さんの方なのに…”
里奈からそう聞いた渡は、怒ってテーブルに拳を振り下ろした。
 
そして渡は
“そんな嘘つきのしょうもない男に…負けたのかオレは…!?”
と言ったのだった。
 

里奈との電話後、初めて話す杏寿と純平

純平が電話で杏寿に今日あったことを話していると、杏寿は純平の話しを聞く余裕もなく
里奈から電話がかかってきたことを告げる。
 
“それで…いろいろと本当のことを聞いたわ”
杏寿は眉間にシワを寄せながら、そう言うのだった。
 

29話 本当のこと(後編) のネタバレ

純平との電話で感情的になる杏寿

杏寿は、とにかく里奈から聞いたことを全部ぶちまけた。
 
純平はその話しを聞いて、順を追って正直に説明をした。
 
純平の話しと里奈の話しが食い違うため、杏寿はますます混乱する。
 
怒りの収まらない杏寿は、純平のことがもう信用できないと思った。
 
“もう一回考え直させてもらう”
杏寿はそう言って、一方的に電話を切った。
 
杏寿は
“どうしてこんなことになったの”
“誰か助けて”
と、泣きながら思った。
 

渡からの提案

電話が切れた後の純平は、杏寿と直接話そうと車に飛び乗った。
 
純平がエンジンをかけてすぐに、携帯が鳴った。
 
渡は本当のことを知るために、四人で話し合いをすると言ってきた。
 
純平は
“杏寿も!?”
と口にしたが、渡は
“奥さんも知りたいだろう”
と言った。
 
“吐くまで徹底的に追求してやるからな、覚悟しとけ”
そう言われた純平は脂汗をかきながら、携帯を見つめることしかできなかった。
 
 
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ホリデイラブ 3巻の感想

 
浮気された事実に苦しみながらも、純平を許そうという決断をした杏寿。
 
とても人望のある純平をもう一度信じようとした矢先に、里奈が掻き回してくれましたね…。
 
杏寿の不在を狙って、里奈から純平に電話してきたのはちょっと怖かったです。
 
しかも七香に
“未来のお母さん”
と言ってしまう辺り、かなりヤバイ奴ですよね。
 
いよいよ七香にも接触してきたか…!というところです。
 
許せません、単純に。
 
前回も同じことを思いましたが、七香だけはどうか巻き込まないで欲しい。
 
そして里奈は杏寿に謝罪とは形ばかりで、純平と杏寿の仲をひっちゃかめっちゃかにすることが目的だったとしか思えません。
 
“え…聞いておられませんか?”
(純平が自分と電話で話したことを杏寿に言ってないと踏んだうえでの里奈のセリフ)
じゃないでしょ!!
夫婦関係修復中に、わざわざ電話のこと話さないでしょう!普通!!
 
里奈は浮気されて傷付いている杏寿と渡の気持ちなど、微塵も考えていないのでしょうね。
 
ただただ純平が好きだという気持ちだけで、杏寿のことも渡のことも振り回す子供の様に考えの浅い人だと思います。
 
でもそういう考えの浅い小利口な人間に、周囲が振り回されることは良くある話だと言えます。
 
良くある話だからこそ共感できる部分もあって、面白いのかもしれません。
 
レミなど自分の子供のことは大切に思っている辺り、里奈も本物のヤバイ奴ではなさそうですね。
 
子供を放ったらかして純平のことを追うようになってしまったら、里奈は終わりだと思います。
 
それにしても顔を合わせて話し合いだなんて渡が言い出したものの、それも里奈の狙いだったとしたら…恐ろしいですね。
 
個人的に今みどころだと思うのは、里奈がどれほどのヤバイ奴なのかということです。
 
四人対面…怖いもの見たさで楽しみにしています!
 
 
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