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わたしの幸せな結婚 10話とは?

出版社:スクウェア・エニックス
作者 :顎木あくみ(著), 高坂りと (著), 月岡月穂

異能の家系に生まれながら、その能力を受け継がなかった娘、斎森美世。能力を開花させた異母妹に使用人のように扱われていた。親にも愛されず、誰にも必要とされない娘。唯一の味方だった幼馴染も異母妹と結婚し家を継ぐことに。邪魔者になった美世は冷酷無慈悲と噂される久堂家に嫁ぐことに…。「小説家になろう」発! 和風ファンタジー×嫁入り。結婚から始まる恋愛の物語。

 

わたしの幸せな結婚 10話 “泣かない婚約者” のネタバレ

愛されて強くなる

清霞の帰宅を、玄関で迎える美世とゆり江。
 
美世の様子がいつもと違い、清霞は何かあったのかと尋ねる。
 
ゆり江が訳を話そうかとしたが、美世は謝りゆり江の言葉を遮った。
 
夕食の支度はできていることを伝え、美世は部屋へ戻る。
 
ゆり江は清霞と二人になり、街であった出来事を話した。
 
街から帰り、清霞が帰ってくるまで部屋にこもっていた美世。
 
ゆり江は美世が心配で、帰ることができなかった。
 
清霞が斎森家と話をつけている間に、そんなことがあり本末転倒だ。
 
落ち込んでいる美世を支えたいが、清霞はどう声をかけていいのかわからない。
 
美世は長年の虐待で、自尊心を失っている。
 
どうしたら自分に自信がもてるのだろうかと、ボソッと口にした。
 
そこでゆり江はすかさずに、愛されることだと微笑む。
 
清霞に大事にされることで、きっと美世は心強くなるだろう。
 
今清霞が抱いている感情が、愛なのかはわからない。
 
でもこれから先、どうしたいのかは伝えることができる。
 
清霞は、美世の部屋へ向かった。
 
部屋の前で美世に声をかけると、ドアが少しだけ開けられて美世の顔が見える。
 
少しの間だけ放っておいてほしいと言われるが、清霞はこれからの話がしたい。
 
清霞は少しだけ話を聞いてくれないかと言うが、断られた。
 
美世が抱え込んで悩んでいることは、もうすぐ解決するためあまり悩むなと言う。
 
何か話したいことがあればいつでも聞くことを伝え、清霞は部屋の前から立ち去った。
 

清霞の計画

それから1週間が過ぎ、美世とはあまり顔を合わせていない。
 
見送りや出迎えもなく、かろうじて食事の準備はされている。
 
だが、一緒に食べることはなかった。
 
さらに斎森家からの返事もなく、清霞を見張る怪しい影は未だに続いている。
 
見張る者の見当はついているが、接点はなくどう対処するか思案中。
 
そんなことを考えながら仕事をしていると、憂鬱そうに見えたようだ。
 
五道が話しかけてきて、初めて長続きする女性のことで冷やかす。
 
清霞がまさか、女性のことで体調を崩すなど考えもできなかった。
 
そんな清霞を動かす女性に、会ってみたいと目を輝かせる五道。
 
絶対に五道には渡さないと、惚気てしまう。
 
気持ちを切り替えて、五道に明日のことを確認する。
 
昼過ぎに帝都中央駅へ迎えに行き、その後清霞の家まで送り届ける仕事。
 
個人的な頼みなので、報酬が発生する約束である。
 
どうにか上手くいくように、清霞は願った。
 

再会

部屋にこもり、組み紐を作りながら香耶のことを考える美世。
 
自分がダメな人間だと思い知らされて、うんざりする。
 
だから綺麗で優しくて、強い清霞のことを考えてしまう。
 
自分が隣に立つことなんてできないとわかっていながら、心地いい清霞の隣を望んでいる。
 
これからも側にいたいと思うなら、全てを話さなければならない。
 
清霞に贈る組み紐はもう完成していて、今は余りで別のものを作っている。
 
時間を稼いでいるが、これ以上は先延ばしにはできない。
 
そして全てを話して、もう一緒にはいられなくなるだろう。
 
そんなことを考えていると、ゆり江が声をかけてくる。
 
美世にお客が来たらしく、通しても良いかと尋ねられた。
 
一瞬香耶ではないかと思い、怖くなる。
 
だが、ドアの向こうからは聞き覚えのある声がした。
 
齊森の家で、子供の頃に世話をしてくれた唯一の味方である花。
 
二人は久々に再会し、花は結婚して子供がいることも話す。
 
花は美世に、今幸せかと尋ねる。
 
花が辞めさせられ、その後さらに辛い生活を送っていた美世。
 
そんな時に側にいることができず、花も合わせる顔がなかった。
 
それでも今日美世に会いに来たのは、幸せな美世の顔が見たかったからである。
 
その言葉を聞いた美世は、大粒の涙を流し始めた。
 
異能もない自分は、清霞には相応しくないと言う。
 
だから、ここにはいられないのだと泣きじゃくる。
 
そんなことはずっとわかっていたが、口にすることができなかった。
 
この家にいたい、ずっと清霞と一緒にいたいのだ。
 
花は美世を抱きしめ、今日ここに来れた理由を話す。
 
清霞は美世のために、花へ手紙を送っていたらしい。
 
花は清霞が、美世のことをちゃんと考えてくれる人だと確信した。
 
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わたしの幸せな結婚 10話の感想

朝街に出かけるまでは元気だった美世ですが、清霞が帰った時には人が違うようになっていました。
 
そんな美世を心配する清霞ですが、今まで女性に興味がなかったのでどうしたらいいのかわからないようですね。
 
清霞が美世のことで、悩む場面がすごく印象的です。
 
美世が香耶と会い、辛い思いをしているときに清霞は斎森の父と話をつけていました。
 
まだ美世に対して愛情があるのかわからないようですが、正式に婚約をして結婚まで考えているくらいなので好きなのでしょう。
 
美世の辛さを、どうにかして支えようと思いました。
 
確かにこれからどうするつもりなのか気持ちを伝えることが、一番効果的だと思いますが話を聞いてもらえません。
 
早く婚約のことを、美世に話してほしいです。
 
美世は一人で苦しみ、悲しんでいます。
 
そんな美世に、清霞は花と会わせる計画を立てていました。
 
直々に手紙を書いていたことがわかり、本当にビックリです。
 
きっと花なら、これまでのトラウマを解決できると思ったのでしょうね。
 
やはり、花に会わせて大正解でした。
 
清霞に本当のことを打ち明けられず、かなり悩んでいた美世。
 
異能がないこと、これまでまともな教養を受けてないこと。
 
清霞は必ず、すべてを受け入れてくれるのだと花は信じています。
 
美世の背中を、ちゃんと押してくれました。
 
これからの清霞と美世、二人の関係がどう動いていくのか楽しみですね。
 
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