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Contents
暁のヨナ 3巻とは?
出版社:白泉社
発売日:2010/9/17
作者 :草凪みずほ
風牙の都で「未来を示す神官を探せ」と告げられ、ハクと共に旅立ったヨナ! 追手に追い詰められ崖から転落したヨナ達を、少年・ユンとその保護者・イクスが救出する。イクスの正体は何と神官で!? イクスはヨナに「伝説の四龍の戦士が力を貸してくれる」と告げるが──!?
暁のヨナ 3巻のネタバレ
第12話 神の声が呼ぶ谷 のネタバレ
追放された理由
「僕は神様の声をみんなに届けるのが仕事です」
そう言ったイクスに、ヨナはなぜ城から追われたのかを尋ねた。
すると隣にいたユンが、城にいたくせにそんなことも知らないのかと冷たい視線をぶつける。
ユンのその冷たい態度に、ヨナは返す言葉もなかった。
蝶よ花よと育てられたヨナは、城の中のことですら何も知らない。
そんな無知な自分にようやく気付かされたヨナだった。
その後、ユンはなぜイクスたちが城を追われたのか教えてくれた。
それは、イクスがまだ見習いの神官だった頃の話。
かつて神官は神の使いとされ、どんな出来事にも口を出せた。
それこそ神がお怒りだと言って王を降ろされた者もいたくらいだ。
しかしユナの叔父であり、スウォンの父であるユホン皇子はそれをよく思わずに神官たちを追い払い、処刑した。
そしてかろうじて処刑を免れたイクスはユンと共にここに移り住んだのだという。
その話を聞いたヨナは、そんなことがあったなんて…と胸を痛めたのだった。
神の声
みんなが寝静まった夜。
ヨナが目を覚ますと、寝ているはずのハクの姿がなかった。
慌てて探し回るヨナ。
するとハクは意外にも元気に外を歩き回っていた。
ハクの姿を見つけたヨナは、思わず泣き出してしまうのだった。
その翌朝、ここが神官の家だと知ってもハクはそう大して驚かなかった。
きちんと挨拶させようと思ったヨナはイクスの姿を探す。
するとイクスは外で佇み、涙を流していた。
ヨナに声をかけられたイクスは、ヨナに神の声が聞きたいですか?と尋ねる。
しかしヨナは、自分の願いはもう決まっているから聞くことはないと口にした。
するとイクスは、あなたが生きるということは普通の人のそれとは違うと断言する。
あなたが生きようとするその道は、この国中を揺るがし嵐を起こすだろうと言うイクス。
それでも生きようとするのなら、神の声を伝えましょうと言うのだった。
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第13話 天命 のネタバレ
神話
イクスは天を仰ぎ祈り、神の声をヨナに伝えた。
その予言の意味を尋ねるヨナに、イクスはある神話を知っていますか?と口にした。
昔、赤い龍神が人間の姿になって天界から地上へ降りて国を治めたのだという。
それはかつての高華王国の初代国王である緋龍王だった。
しかし緋龍王は人間になってしまったばかりに争いに巻き込まれることになり、とうとう討ち滅ぼされそうになってしまう。
その時、天界から四体の龍が舞い降りて緋龍を天界へ連れ戻そうとした。
しかし、緋龍はもう自分は人間だと言ってそれに応じなかった。
龍達は緋龍を愛していた。
そのため、青・緑・黄・白の四龍達は緋龍を守るために人間の戦士に自らの血を与えて力をもたらしたのだ。
四龍の分身となった人間たちは緋龍王を守り、国の混乱を見事に鎮めたのだった。
その後、緋龍王が亡くなったのと同時に戦士たちは部族の元を去り、それぞれどこかへ消えて行ったという。
残された部族たちは独自の発展を遂げ、今の5部族となった。
その話を聞いたヨナは、それが私に何の関係が?と尋ねる。
するとイクスは、このままハクと2人で旅をしているとハクは死にますと断言した。
そして、四龍の戦士を探しに行くよう告げる。
きっと彼らがヨナに力を貸してくれるはず。
イクスはそうお告げをしたのだった。
ユンを一緒に
お告げを受けたヨナは、四龍の戦士を探す旅に出ることを決意する。
するとそんなヨナにイクスがある頼みごとをした。
それは、ユンを旅に連れて行ってほしいということだった。
ユンは賢く、手先も器用で何でもできる。
こんな山奥に閉じこもっておいていい子ではない。
そう思ったイクスがヨナに頼み込んだのだ。
しかし、ヨナが幾度となくユンを誘おうとしたのだがそれが出来ずにいた。
なぜなら、ユンはイクスを家族のように大切に想っていることがヨナにも伝わっていたからだ。
家族を引き離したくないと思ったヨナは、そのことをイクスに告げる。
ユンが行くと言わない限り、私は連れていけない。
そう言ったヨナに、イクスはそうですね…と答えるしかなかった。
しかし、タイミングの悪いことにそれをユンが聞いてしまっていた。
ヨナが去った後、ユンはイクスを問い詰めるのだった。
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第14話 選んだ扉 のネタバレ
世界を見ておいで
イクスを問い詰めるユンに、ここを出て姫様たちの手助けをしてあげてと言うイクス。
君はこんなところにいていい子じゃない。
世界を見ておいでというイクスに、ユンは言葉を失う。
独りになったユンの頭には、イクスとの思い出がよみがえっていた。
ユンとイクスの出会い
それは7年前の事。
火の部族の地のとある村で、ユンは盗人をしていた。
──今日こそ食べ物を奪おう。
ユンが考えていたのはそのことだけだった。
貧しく痩せた土地で、ユンは盗みをしなければ生きていけなかったのだ。
偶然通りかかった人物に石を投げて倒したユンは、食べ物か金目の物がないかと持ち物を漁る。
しかし、その人物は何もめぼしいものを持っていなかった。
それどころか、何も持っていなくてごめんと言って泣き出してしまう。
それが幼いユンとイクスの出会いだった。
いつの間にか仲良くなったユンとイクスは色んな話をした。
その中で、ユンはイクスに本をいっぱい読んで自由に勉強できるところに行きたいと夢を語って聞かせた。
いつか都にも行ってみたい。
そう言うユンの目は輝いていた。
イクスはそんなユンを見て、自分は色んな所を旅しているからいつか本を持ってきてあげると約束をした。
そうしてユンとイクスは別れた。
今度イクスと会えたら、今度はもっと色んな話をしたい。
ユンはそう思いながらイクスを待ち続けた。
待って待って待ちくたびれた頃、ボロボロになったイクスがユンの元に姿を現した。
色んなものをあげたくて集めていたら、持ち物を盗られて本も無くなってしまったと言うイクス。
そして自分が傍にいるとよくないものを呼び寄せると言ったイクスは、遠くへ行くと言ってユンにさよならを告げた。
しかし、ユンはイクスの手を放さなかった。
──自分も一緒に行く。
本がなくても、イクスが教えてくれたらいい。
そう言ってユンはイクスの傍にいることを選んだのだ。
希望の涙
ユンは決意した。
ヨナと一緒に旅に出ることを。
そしてイクスも覚悟した。
これからユンがいなくて寂しくなってしまうことを。
涙を流して別れを惜しむ2人。
でもそれは悲しい涙ではなく、希望の涙だった。
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第15話 ふるえる覚悟 のネタバレ
お荷物にはなりたくない
ユンを仲間に加え、ヨナとハクはとある場所を目指して旅に出た。
それはイクスが教えてくれた龍の血を継ぐ者がいるという一族の元だった。
火の部族と王都の近くを横切る危険な旅。
自分がお荷物になっていると感じたヨナは、ハクに剣術を教えてほしいと言い出した。
──相手を殺す力はなくても、自分やハクが逃げる隙を作るくらいは出来るようになりたい。
そう言うヨナに、ハクは剣術ではなく弓を教えることにした。
自分が前線で戦い、ヨナは身を隠しながら敵を狙う。
その戦法を取りたいと言ってハクはヨナに弓を握らせたのだった。
しかし、ヨナは獲物を仕留めるどころか矢を真っ直ぐに射ることすらできなかった。
悔しく思ったヨナは、誰よりも早くに起きて弓の練習を始めた。
ヨナのその努力をそっと見守るハクとユンだった。
行方不明
弓の練習をしながら目的地を目指すヨナ一行。
すると、とある場所に入った途端に霧が出て視界が悪くなってきた。
先を歩いていたユンの姿も見えなくなる。
しばらくして、ヨナはあるものを見つけた。
それは、ユンが身に着けていた荷物だった。
荷物だけを残して、ユンの姿だけが忽然と消えていたのだった。
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第16話 龍の隠れ里 のネタバレ
白龍の里
ユンがいなくなったことに動揺するヨナ。
するとその時、どこからともなく声が聞こえた。
──この地より即刻立ち去れ。
誰かがそう告げている。
それを聞いたハクは持っていた大刀を大きく振るい、一気に霧を吹き飛ばしてしまった。
すると霧に紛れて隠れていた人たちが一斉に姿を現した。
その中の1人が、ヨナの赤い髪を見て顔色を変えた。
どこから来たのかと尋ねられ、ヨナは風の地から来たと答える。
神官様のお導きにより四龍の戦士を訪ねて来たと言うと、人々は一斉にヨナの前にひれ伏した。
──まずは白龍様にお会いになってください。
ヨナとハクはそう言われ、白龍の里へと案内された。
そこには姿を消したユンも捕らえられていて、何とか無事に再会を果たす。
白龍は一体どんな人物なのかと思いを巡らせるヨナだった。
白龍
白龍は代々右手が異形で生まれてくる。
それを白龍の里の人々は、「右手に龍を宿す」と例えた。
白龍と崇められているその人物は、その日右手の疼きがいつもよりも強くなっていることに気付いた。
そんな中、里に侵入者が現れたことを知った白龍は自分が出ると言って侵入者の元に向かった。
──自分の持つこの力を、里を守るために役立ててみせる。
そう思った白龍だったが、侵入者の顔を見て衝撃を受けた。
顔を見た途端、自分の中の何かが大きく叫んでいるのが分かった。
血が逆流するような疼きに襲われ、白龍はその場で倒れ込んでしまったのだった。
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第17話 待望 のネタバレ
出発
目を覚ました白龍は、再びヨナの顔を見て全てを悟った。
──この人こそ、自分たちが待ち続けていたお人だ。
そう思った白龍はヨナにひれ伏し、我が主よ…お待ちしておりましたと口にした。
ヨナはさっそく、あなたの力を借りたいと白龍に伝える。
白龍はそれを喜んで受け入れた。
そして半日もしないうちに出立の支度を整え、白龍はヨナと共に旅に出ることとなった。
白龍の里の者たちは全員で白龍を見送る。
急な別れを惜しむ里の者たち。
しかし、白龍はようやく自分が役目を果たせるときが来たと言って笑った。
そんな白龍を、里の者たちもまた笑って見送るのだった。
キジャ
白龍を仲間に加え、旅を続けることとなったヨナ一行。
次の目的地はどこにするかで悩んでいたヨナだったが、白龍が心強い言葉を口にした。
何と、白龍は四龍の力を持つ者の気配が分かるというのだ。
それを聞いたヨナは大喜びし、白龍の力を歓迎する。
そんな時、いつまでも白龍ではなく名前で呼びたいと提案したヨナ。
白龍は、自分の名前を「キジャ」と名乗った。
両親以外からは呼ばれたことのない名前を久しぶりに口にしたキジャ。
もう誰からも呼ばれることはないと思っていたのに、自分の主が再びこの名前を呼んでくれる。
そのことに喜びを感じたキジャなのだった。
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暁のヨナ 3巻の感想
ムンドクが言っていた神官様をついに見つけたヨナとハク。
想像していた気難しそうな神官とは違い、ゆるーい天然な神官様のイクスと出会うのです。
イクスと一緒にいたユンが作った薬に命を救われたハクは、ようやく回復の兆しを見せます。
ユンが2人を見つけてくれて良かった…とひと安心しました。
それにしても崖から落ちて命が助かるなんて、ヨナもハクもとても強運の持ち主ですね…!
しかも見つけたのが神官様に近い存在のユンでしたし、相当ラッキーでは!?と思いました。
それからイクスのお告げに従って白龍の元を訪ねたヨナ。
色々ひと悶着ありましたが、何とか無事に白龍を仲間に加えることが出来ました。
ヨナをひと目見た瞬間に白龍はヨナを自分の主だと言ってひれ伏し、絶対服従することを誓います。
ヨナを歓迎して受け入れてくれる白龍で良かった…!と思いました。
これから他の四龍を探す旅が始まるのですが、次に出会う龍は一体どんな人物なのでしょうか…!?
続きが待ち遠しいです!
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