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シックスハーフ 9巻とは?

出版社:集英社
発売日:2014/2/14
作者 :池谷理香子

酔った明夫にキスをされ、記憶を取り戻した詩織。明夫への恋心も蘇り、開と距離を置く様になる。詩織の変化に不安を覚えた開は、直接会いに行くも、「迷惑だから」と冷たく突き放されてしまう。ひとり記憶を辿り始めた詩織が向かう先は…。一方、詩織達と離れて暮らしている明夫は、親友の大樹に衝撃の告白をされる。だが、考えるのは記憶を失う以前の詩織の事ばかりで…。

 

シックスハーフ 9巻のネタバレ

36話 のネタバレ

ぬいぐるみ

明夫のキスにより、詩織の記憶が次々に蘇る。
 
部屋にある大きなクマのぬいぐるみは詩織が無理を言って父親に買ってもらった。
 
明夫に似ている、という理由だった。
 
寝るときも辛いときもずっと一緒にクマと居た詩織。
 
詩織は本当に小さい頃から明夫と結婚したいと思っていた。
 
大樹や瑞希の存在を邪魔に思っても、詩織は明夫を思い続けた。
 
開からのメールが届く。
 
詩織は心が壊れたような目でメールをジッと見た。
 
仕事でも、詩織の様子はおかしくなったままだった。
 
明夫は都村と他愛のない話をする。
 
大樹が介入し、気まずい空気になる。
 

明夫の笑顔

詩織を訪ねに開が来ると、真歩が出迎える。
 
”連絡が取れない””変わったことない?”と開が聞く。
 
真歩は詩織の様子が少しおかしいことを思い出す。
 
詩織は明夫との思い出の神社に行く。
 
詩織には怖い場所だったが、明夫が好きな場所だから好きになった。
 
明夫は詩織の告白には応えず、詩織に好きな人ができたときのことや結婚の話を笑ってしていた。
 
詩織にとって明夫の笑顔は大好きなものであり、大嫌いなものであった。
 
真歩は開に対して少ない言葉ながら励まそうとする。
 
開が真歩に笑いかけると詩織が目の前に現れる。
 
”いいカンジじゃん”
 
 
詩織は馬鹿にしたような顔で笑った。
 
真歩は顔をカッと赤くし、開は詩織を追いかける。
 
開の話に対して詩織は”どうでもいい”と言う。
 
”しばらく放っておいてってメールしたよね”
 
 
”開のこと考えてる余裕ない””迷惑”
 
 
と詩織は言い、去っていった。
 

どうでもいい

詩織の様子は仕事にも支障がでていた。
 
礼儀について麻木が注意するが、詩織はほとんど無視の状態だった。
 
麻木の”家族か男関係か”と聞いてくる言葉に詩織は過去のことを思い出す。
 
モテる相手と中3のときに初エッチをすませたこと。
 
理由を自分の中で探るが、どうでもよくなり考えを放棄する。
 
”仕事はちゃんとやってるつもりです”と詩織は麻木に言う。
 
麻木は詩織に記憶喪失ネタの仕事を振った。
 
詩織の母親は詩織の様子に特に気にすることはなく、相変わらずはしゃいでいた。
 
詩織は全てのことに苛立ち始めたことを思い出す。
 
自分を羨んでくる存在や、わかったようなことを言ってくる存在を鬱陶しく思っていた。
 
詩織が仕事で海外に行くことになったことで、開から改まったメールがくる。
 
”俺のこと好きか?”そう書かれたメールを、詩織は死んだような目で見ていた。
 
明夫は詩織に仕事の励ましメールを送れずにいた。
 
都村に片思いの相手だと誤解される明夫。
 
詩織は開にメールを返さず、海外へ行った。
 

大樹の告白

大樹と明夫が暮らす部屋で、都村と一緒に酒を飲む明夫。
 
大樹が帰ると、明夫から色々事情を聞いたらしい都村がおせっかいを焼くように話をする。
 
都村に苛立った大樹は威圧的に帰るように強制する。
 
”明夫のこと一番知ってるのは俺だ”
 
 
”2人で遠くへ行こう”
 
 
”好きなんだ”
 
 
大樹が言う。
 
明夫は笑って友達として自分も好きだというようにこたえようとする。
 
大樹は友達のそれとは違うことを緊張した様子で伝える。
 
大樹の言葉を聞いた明夫は飲みすぎを言い訳に吐きにいく。
 
明夫が戻ると、大樹の姿はなかった。
 

あーちゃんだけ

””遠回りしてしまった””
 
 
””あーちゃんしか大事じゃない””
 
 
””他のことはどうでもいい””
 
 
””抱きしめてキスしてくれたね””
 
 
””やっとわかってくれたんだね””
 
 
詩織は壊れたように笑いながら、仕事をしながらそんなことを思う。
 
麻木が仕事の話をすると、詩織は麻木を苛立たせるように振る舞う。
 

真歩の居場所

詩織たちの家に孝志と名乗る母親の男らしき人物がやってくる。
 
母親たちを軽くあしらい、自分の部屋へ向かう詩織。
 
途中、真歩から話しかけられる。
 
”何?”と冷たい目で見る詩織に真歩は黙る。
 
母親は孝志とはしゃぎ、詩織は様子がおかしいまま。
 
真歩にとって、息苦しい状況になっていた。
 
 
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37話 のネタバレ

記憶喪失のふり

詩織は明夫を”王子様”と思い、自分の思いを詰めたメールを送って会いに行こうとする。
 
しかし途中でハッとしたようになり、メールを送るのをやめて会いに行くことも中断する。
 
””あたしがあーちゃんにせまればせまるほどお兄ちゃんになってしまう””
 
 
””本当は今すぐ会いに行きたいけど””
 
 
詩織は近くで戯れる兄と妹の家族を見て、思い出す。
 
妹として存在してからはたくさん明夫が触れてきたこと。
 
抱きしめてくれたこと。
 
詩織は自分の思うとおりに事を運ぶために、記憶喪失のふりを続けようと決める。
 
””無邪気な妹として近づけばいい””
 
 
””今度は失敗しない””
 
 
””あたしが兄という呪縛から開放してあげる””
 
 
詩織は笑っていた。
 

ずっと好きだった人

詩織の前に開が現れる。
 
”詩織の口からハッキリ振られて納得するまで彼氏のつもりだから”
 
 
開は言う。
 
詩織は開の言葉に耳を貸さない様子で振る舞う。
 
オーノに話しかけられた詩織は記憶喪失前の自分のことを聞いた。
 
オーノは”どこかいつもつまらなさそうだった”と言った。
 
詩織は男を振り回して馬鹿にすることが好きだったということを話す。
 
”記憶戻ったの?”とびっくりしたように言うオーノ。
 
”全部?”と聞くオーノ。
 
詩織は”大切なことは思い出した””それで充分”と言った。
 
”ずっと大好きだった人がいたの”
 
 
そう言って笑う詩織。
 
”聞いたことがない”と言うオーノに”本当に大切なことは他人には言わない”と言う詩織。
 
”ずっと好きで、でも届かなくて”
 
 
”うまくいくためには記憶喪失のほうが都合がいいの”
 
 
”神様がくれたチャンスだと思う”
 
 
詩織は言う。
 
”じゃあ開とは別れるんだ”とオーノは言う。
 
少し間をおいて、”そうなるね”と真顔で言う詩織。
 

唯一の親友

明夫は大樹とのことを都村に相談する。
 
”告白だね”とハッキリ言う都村。
 
”傷つけたかも”と明夫はしょんぼりする。
 
明夫は実際最初は一人暮らしをしていた。
 
大樹が一緒に住もうと乗り込んできたことを思い出す明夫。
 
””唯一の親友なのに2度と会えなかったらどうしよう””
 
 
明夫は寂しく思っていた。
 

パパの話

麻木から大きな仕事であり芸能人としてチャンスとなる仕事の説明をされる詩織。
 
詩織は興味なさそうに、つまらなさそうに話を聞く。
 
やる気のない詩織の態度に麻木は腹を立てる。
 
詩織が”辞めようかな”と軽い調子で言うと、麻木は声を荒げる。
 
””だってあーちゃんのことしか考えられないし””
 
 
そう思いながらも、詩織は明夫に会いに行くことを躊躇していた。
 
家では相変わらず孝志が入り浸っていた。
 
孝志が詩織たちの父親の話をしようとすると詩織の様子が変わる。
 
”お父さんの話はしたくない”と詩織は言った。
 

会いに行けない

開に対して曖昧な態度を取っている詩織に意見するオーノ。
 
詩織はオーノに強くあたる。
 
開と別れないこと、明夫に会いにいけないことによくわからない感情に苛立ち、疑問を持つ詩織。
 
やっとの思いで明夫に会いに行く詩織。
 
しかし、都村と鉢合わせてしまう。
 
詩織は足早に立ち去った。
 
詩織は仕事のため、と理由をつけて明夫に東京に一緒に来させることを思いつく。
 
オーノは”不安定で心配”ということでユースケに詩織の事情を話す。
 
そして詩織に病院に行くように言う。
 
詩織は開と別れないからだと思い、即座に開に電話をして適当に別れを告げる。
 
”オーノも元のあたし嫌いでしょ”
 
 
”友達とか思わなくていいからどっかいってよ”
 
 
と詩織が言う。
 
オーノは詩織を嫌いではなかったことを伝える。
 
そして詩織の父親が死んだときのことを話しだす。
 
葬式のあと何でもないように学校にきたこと。
 
でも本当は隠れて泣いていたこと。
 
その話を聞いていた詩織は耳を塞ぎ”やめて”と取り乱す。
 

疎外感

詩織は父親のお見舞いに一度だけ行っていた。
 
緊張した様子で花を持ち、病室に向かっていた詩織。
 
いざ病室に着くと、詩織以外の皆がお見舞いに来ていた。
 
父親は嬉しそうに笑い、和やかな空気が流れていた。
 
そこには瑞希の姿もあった。
 
孤独感、疎外感を感じた詩織は花を踏みつけた。
 
詩織の元に開が来る。
 
詩織は泣き出しそうになる。
 
”泣くなら思い切り泣け”と開は言う。
 
詩織は溜めていた分全てを吐きだすように泣き出した。
 
 
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38話 のネタバレ

後悔

””何でちゃんと会いに行かなかったんだろう””
 
 
””何年もまともに口きいてなかった””
 
 
詩織は父親のことを思い出す。
 
厳しくても愛情を確かに感じていたこと。
 
もう2度と話をすることができないこと。
 
帰りの電車の中、開は黙って詩織の手を支える。
 
詩織は少し落ち着いた様子になる。
 
”最近急におかしくなったのって記憶が戻ったせい?”
 
 
”俺らどうなんの?”
 
 
開が聞く。
 
”ごめん、今は考えられない”
 
 
”でも絶対全部話す”
 
 
と詩織が言った。
 
詩織は父親に会いに行かなかったことを周りのせいにしていた。
 
本当は明夫を好きになったことがいけない、と詩織は思った。
 
””どんなに後悔しても謝れない””と詩織は泣く。
 
詩織は”いてくれて助かった”とオーノにメールをして、学校を休む。
 

明夫との会話

詩織は母親に孝志の話をする。
 
”親戚だからって長居するのは図々しいと思う”と冷静に言う詩織。
 
一方孝志は父親の遺産を母親に渡すように遠回しに言っていた。
 
明夫の話を聞いた都村は”胡散臭い”と言う。
 
明夫は孝志を疑っていなかった。
 
度々世話になっているお礼に、と明夫は都村にヘアゴムを渡す。
 
都村は驚きつつ、お礼を言う。
 
真歩と寝る前に話す母親。
 
真歩が寝たように見えると、早々に母親は孝志の元に向かう。
 
詩織は仕事にやる気を取り戻していた。
 
詩織のことを思い出して悩む明夫。
 
詩織から電話がくる。
 
心配する明夫に、詩織は涙を流す。
 
明夫と話をした詩織は自分を取り戻す。
 
仕事に向かう詩織の笑顔は、少し成長した様子になっていた。
 
明夫は詩織が自分から離れて強くなっていくことが寂しかったことに気付く。
 
詩織は麻木に”お金が欲しい”ということを理由にたくさん仕事をしたいと言った。
 
 
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シックスハーフ 9巻の感想

心が壊れているみたいなときの詩織さんが瑞希さんのときとはまた違う感じで怖かったです。
 
急に、今まで見てきた詩織さんとは大分違う感じで冷たい印象になったので少し読んでいてハラハラする感じでもありました。
 
開さんに容赦なく当たるみたいなところは辛いとも思います。
 
でも、少なからず記憶喪失になる前の詩織さんにとっても開さんは少し特別な存在だったのかな、とも思いました。
 
真歩さんに対しても懐いていたところを多く見ていたので不安になりました。
 
真歩さんは、本編でも無表情は変わらないはずなのに少し変わってきている気がしました。
 
真歩さんは実際開さんのことが好きだったんですね。
 
いつどうやって好きになったのか、あまりわからないですが…。
 
もっと笑った方がいいと気さくに言ってきたときに少し既に何か思っていたのでしょうか。
 
明夫さんは、出会ったばかりの都村さんにほとんど何でも相談しているな…と思いました。
 
今まで読んできて、そんな感じだったかな?と少し疑問に感じました。
 
でも親し気に話しかけてくれたから好きになる、みたいな感じだから人付き合いはそんな感じなのでしょうか…。
 
家族として一緒に過ごし続ける、というのも父親に言われたことだから、という感じだったような…。
 
詩織さんたちの母親は、父親の話題の時に結構無神経そうに見えました。
 
仮にも元々結婚していたのに違和感を感じました。
 
明夫さんは今までの中で自分自身が思っていることや考えみたいなものはあるのでしょうか。
 
本編ではない絵ですが、真歩さんの笑っている状態を初めて見た気がします。
 
 
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