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Contents
テンカウント 5巻とは?
出版社:新書館
発売日:2016/9/2
作者 :宝井理人
「城谷さんを一番めちゃくちゃに出来るのは俺です」
二ヶ月ぶりに再会し、初めて自分の意志で黒瀬の手を取った城谷。
タクシーを拾い二人で帰途につくが、黒瀬は先に降りて、あっさり帰宅してしまう。
とっさに後を追う城谷だが……?
無愛想なカウンセラーと潔癖症の社長秘書の恋、黒瀬の過去も明かされるセンセーショナルな第5巻!
雑誌掲載時のカラーを再現したデジタル版限定仕様!【電子版限定おまけ付き】単行本未収録のカラーイラスト(1P)を収録!!
テンカウント 5巻のネタバレ
テンカウント25話のネタバレ
相乗りしませんか?
台風の影響で停電になり止まってしまったエレベーターの中で再会をした二人、和解したのと同時にエレベーターから救出されたまでは良かったのだが・・・。
会社に電話を入れる城谷の横で黒瀬はずっと無言のままで立っている。
外は相変わらず大雨で迂闊に出歩くこともできずビルの入り口で雨宿りをする二人だが、どちらも終始無言でエレベーターの中よりも気まずい雰囲気になってしまう。
なかなかタクシーが捕まらない中、黒瀬がようやく一台捕まえると”先にどうぞ”と城谷に乗るように言う。
迷った末城谷は”一緒に乗ったらいいじゃないですか”と相乗りするよう黒瀬に言う。
タクシーの中で城谷は、先ほどビルの前で何かを言いかけたことを黒瀬に問われる。
だがタクシーの中で言えるようなことではないため城谷は話をはぐらかしてしまう。
そうこうしている間に黒瀬のマンションにタクシーが到着する。
黒瀬は別れを告げ、城谷はタクシーで自宅へ戻ろうとするのだが・・・。
テンカウント26_27話のネタバレ
下手な嘘
タクシーで自宅へ帰ったはずの城谷が雨の中を走り黒瀬の元へ戻ってくる。
タクシー代を多く置いたことを理由に戻ってきた城谷だが、たったそれだけの事でタクシーを返したのかと黒瀬に聞き返される。
もじもじしている城谷を見て、黒瀬は”下手だな”と優しく笑う。
嘘をつくのが下手だと笑われた城谷は黒瀬もたくさん嘘をついていると言う。
だが黒瀬は嘘などついていないと言う。
城谷が信じていないか、もしくは黒瀬の言葉を受け入れることに抵抗があるため信じていないふりをしているだけだと。
酷いと言う黒瀬に城谷は言い返す。
そう言ってくると思ってました
潔癖症だから好きになったと言われて腹が立ったことなど、なのにどうしてか黒瀬にもっと触って汚してもらいたいと思ってしまったこと。
黒瀬に一緒に汚れてもらいたいと震える声で言う城谷。
黒瀬のことを好きだと言えば自分をめちゃくちゃにしてくれるんですよね?と城谷は問う。
黒瀬は不敵に笑うと、”城谷さんからいつかそういってくると思っていた”と答える。
そして城谷を一番めちゃくちゃにできるのは俺だと黒瀬は耳元で囁く。
俺の勘はよく当たるんです
黒瀬の部屋に上がり込んだ城谷はちょこんと黒瀬のベッドの上に腰掛けている。
衣服ははだけたシャツ一枚だけで、足先を黒瀬に舐められ汚いからと思わず黒瀬を蹴り飛ばしてしまう。
そんな城谷に黒瀬は言う。
はじめは本当に城谷の潔癖症を治そうと思っていたのだが城谷に会ううちに、本当は自分に汚されたいと思っているのではないかと。
自分の勘ははよく当たるのだと黒瀬は静かに答える。
上手です
死ぬほど嫌なことは死ぬほど気持ちいいと黒瀬に言われ、いきなり城谷は両足を開かされる。
迷うことなく黒瀬は城谷の秘部にジェルを塗り込んで城谷の秘部を指で慣らすように言う。
城谷は以前トイレで黒瀬を妄想しながら自分でいじってしまった事を思い出し、その事を悟られたかのような言い回しにさらに興奮してしまう。
上手だと言われ、城谷の指に重ねてさらに黒瀬の指が城谷の秘部に潜り込み城谷を追い上げていく。
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テンカウント28_29話のネタバレ
もっと褒めて欲しい
尻を持ち上げられ黒瀬に内壁をこすり上げられて城谷は達してしまう。
”偉いですね”と褒められた城谷は過去のことを思い出しながら”もっと褒めて欲しい”と思う。
そんな城谷の前で黒瀬は自身を取り出すと”この前の続きをする”といって城谷の中に入り込んでくる。
黒瀬は軽く突いただけですぐに達してしまう城谷には射精を管理する必要があると言って、コンドームを使い城谷の根元を結びつけてしまう。
そのまま激しく突き上げられ、管理されているにも関わらず城谷は射精を止められないでいる。
気持ち悪いかを尋ねる黒瀬に、城谷は”気持ちいい”と答える。
そんな城谷にいい子だと言って黒瀬は城谷の額にキスをする。
優しく笑う黒瀬をまじまじと見て改めて城谷は黒瀬自身が自分の中に入っていることに赤面する。
体勢を変えてなおも続く行為の最中城谷はもう嘘をつくことができなくなっていく。
自分の中をいっぱいにして欲しいと城谷は黒瀬に懇願する。
黒瀬の過去
安アパートの一室にはパソコンとアルコールが置いてあり、一人の男と幼い黒瀬がいた。
小学高高学年くらいの黒瀬は無断でいつもその男の部屋に上がり込んで、男の読んでいた本を読んでいる。
黒瀬の家の人間が心配するからと男は言うが、黒瀬は誰も心配しないと言う。
黒瀬の母は自分以外のことに興味はなく、黒瀬に構うことはなかった。
父も仕事が忙しくほとんど家にいなかったため黒瀬は毎日のように男の元へ通っていた。
家に帰ってもお金と添え書きで何かを食べるよう書いた紙がテーブルに置いてあるだけで、母からの愛情は一切ない。
男の家に通うようになったのは黒瀬がわざと男の家にボールを投げ窓ガラスを割り、家政婦とともに謝りに来たことがきっかけだった。
以来男の部屋の前を通るたび気になるようになりいつの間にか通うようになってしまっていた。
男の家にはいたるところに除菌スプレーやアルコールが置かれている。
ある日テレビを見ていた黒瀬は男の症状が潔癖症であることを知る。
図書館に行って潔癖症に関する記事を読み、親しい友達なら話してくれるかもしれないと書かれている部分に着目する。
男の背に寄りかかって会話をしていると、男は外に出られず誰とも関わらないようでは何のために生まれてきたのかわからないと愚痴をこぼす。
そんな男に対し”俺がいる”と黒瀬は言う。
テンカウント30_31話のネタバレ
俺がいるから
黒瀬まで引きこもりにするわけにはいかないと言う男に対し、黒瀬は”俺がいる”と言って男を押し倒してしまう。
自分だけが特別なんじゃないのかと言って男の素肌を舐める黒瀬を男は突き飛ばす。
翌日男の家を伺う黒瀬だが、男の部屋のカーテンが閉められている。
カーテンが閉まっているときは寝ているから来ても起こすなと言われていたことを思い出し黒瀬はチャイムを押すのをやめる。
代わりに行った本屋で本を購入し、親に男の部屋でこの本を見つけたから買ってみたと話すと母はから意外な事実を聞く。
男が失踪したと言うものだった。
その時に自分はやはり男の特別だったんだと黒瀬は目を輝かせる。
その後黒瀬は男の部屋にあった読み古された本のことを思い出す。
黒瀬は絶版になっているその本をなんとか探し出し、中身を読むとそれは不安恐怖症の人の苦悩が描かれた書物であることがわかった。
黒瀬は涙が止まらなくなっていた。
親から愛されない自分と不安恐怖症の人の境遇が重なって黒瀬は涙が止まらなかった。
そして自分はこういったことで苦しむ人を助ける人になるのだと強く決意をする。
男の時に間違ってしまった判断を今度は間違わないと大人になった黒瀬は城谷に思う。
一夜過ぎて
ベッドで目覚めた城谷は自分の部屋ではないことに気がつき動き出したところで、秘部から流れる液体に気づき昨夜のことを思い出す。
黒瀬がシャワーを浴びている間に城谷はリストの10項目目を書き込む。
城谷の様子を伺った黒瀬はまた間違ってしまったのかと自分を攻めようとするが、そんな黒瀬に城谷は10項目目を当ててみろと言う。
以前に10項目めを記入したら黒瀬の本当の理由を教えてくれるといいましたよねと城谷は言う。
以前に言ったと言う黒瀬に、まだそれ以外にあると見すかすようなことを言う城谷。
そんな城谷に黒瀬は好きだと言う。
潔癖症が理由でなく好きになったと、好きで可愛くて可愛くて仕方がないと。
そして黒瀬は自分を捨てないで欲しいと切なげに笑う。
城谷は必死にすがっていたのは自分だと思っていたのに、黒瀬に泣きそうな表情で捨てないで欲しいと言われ困惑する。
なぜ黒瀬がそんな表情をするのかと城谷の手が震え、自然に黒瀬の顔に城谷は両手を当てる。
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テンカウント32_33話のネタバレ
温かい
落ち着いた二人はコーヒーを飲みながらテレビを見ている。
潔癖症の自分がコーヒーを飲めることに城谷は心底あったかいと思っていた。
同僚の助言
城谷からのお誘い城谷は悩んでいた、堅苦しい文面になるメールの内容に。
致し方なく行ってみたい店があると黒瀬に無難なメールを送ると、約束の日に城谷は緊張のせいでいつもより早く目的地に着いてしまう。
しかしそこには城谷からのお誘いに喜んだ黒瀬がもっと早く到着していた。
城谷からの誘いが嬉しかったとを素直に微笑む黒瀬に返す言葉を失った城谷は動揺する。
同僚に言われたことを実践しようと思う城谷だが、すぐに黒瀬のペースに巻き込まれてしまうためそう簡単にできそうにないなと思ってしまう。
早く行こうと先を急ぐ城谷の後方に一人の女性が立っていた。
描き下ろし 黒瀬くんと城谷さんと葛藤のネタバレ
下の名前で呼ぶと
後輩を下の名で呼び捨てにする先輩はいい感じになるなと思う城谷。
黒瀬にも自分の方が年下だから呼び捨てでもいいと言われ実践しようとしてみる城谷。
”りく”と呼びたいがなかなかできず、”陸路”など適当な言葉でごまかしてしまう。
そんな中”忠臣さん”と黒瀬に先を越され、いつも通りにしてくださいと城谷は焦る。
ドラマCD”テンカウント3巻”アフレコレポートのネタバレ
アフレコ紹介
比較的イチャイチャしているシーンが多い巻のアフレコで、黒瀬と城谷のイケボの紹介。
黒瀬は悪くてかっこいい。
城谷は泣いてて可愛い。などなど。
テンカウントCDの紹介が続く。
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テンカウント 5巻の感想
ぎこちないまま別れしばらく距離を置いていた二人ですが、台風の日にエレベーターの中でなんとか和解し救出されます。
しかし外は大雨でサヨナラと言って離れるわけにも行かず。
気まずい雰囲気のまま城谷はどうこの場を乗り切ろうか画策します。
別々のタクシーを拾おうとする黒瀬に城谷の取った精一杯は相乗りすることでした。
なんとか元のように話ができるようになりたかった事と、黒瀬に思いをぶつけたいと言う葛藤から別れたのち城谷はタクシーを返してしまいます。
城谷のついた、可愛い下手な嘘が妙にツボってしまいました。
黒瀬を眼の前にして城谷は黒瀬にめちゃくちゃにしてほしいと言います。
それに対し黒瀬は城谷をめちゃくちゃにできるのは自分だけだと答えます。
ここで初めて城谷の中に眠るドロドロした汚れていると思ってしまった部分が吐き出されていきます。
テンカウントでは雨のシーンが多いなと思ってしまったのですが、雨で濡れた衣服や髪や表情が艶っぽくてとても効果的な演出を手伝っているなとも思いました。
想像ですが二人が愛し合っている最中、外は嵐で大荒れです。
雨風の音を聞きながら密室で行為に浸るのはさぞ燃え上がったことだろうとも・・・、想像ですが・・・。
城谷は男に抱かれることを望む自分に嫌悪していたのでしょうね。
黒瀬が自分をそうしてくれる相手だとわかってさぞホッとしたことだと思いました。
一方でこの巻は黒瀬の過去が明らかにされていきます。
黒瀬は母親からの愛情を全く受けられなかった可哀想な子でした。
愛情の裏返しは無関心と聞きますが、まさにそれです。
父はまだ少し黒瀬に構う部分がありますが、仕事の忙しさゆえにほぼ接触はない状態。
母からの無関心はさぞや寂しかった事と思われます。
そんな黒瀬を受け入れてくれたのが不安恐怖症の近所の男でした。
その男のことをもっと知りたいと思い、黒瀬は男の症状について調べていき不安恐怖症にたどり着きます。
男が失踪した後、男が読んでいた本を読んで黒瀬は号泣します。
ここに不安恐怖症で引きこもってしまう人の恐怖や悲しさと、愛情をもらえない孤独な黒瀬の心境が共鳴したのだなと納得がいきました。
不安恐怖症である男のような人を助けると言う強い信念が愛情を受けられなっかった黒瀬をまっすぐに成長させたのだなとも・・・。
黒瀬の表情が乏しいのは幼い頃の家庭環境が起因していることもこの巻を読んでいるとわかっていきます。
後半部分で城谷に”俺を捨てないで”と黒瀬は言いますが、これは過去に男に失踪され捨てられた心の傷から城谷にそう懇願したものだろうと・・・。
城谷以上に放っておけないと思ってしまう脆い部分が黒瀬からも見えて胸がズキズキしました。
不安恐怖症をきっかけとして始まった二人の関係はこの巻では不安恐怖症を通り越してお互いを愛するところにまで進展をしていきます。
同じような部分を持った二人だからわかる苦しみや楽しさをこれから育んでいってもらいたいと思ってしまいました。
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