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わたしの幸せな結婚 7話とは?

出版社:スクウェア・エニックス
作者 :顎木あくみ(著), 高坂りと (著), 月岡月穂

異能の家系に生まれながら、その能力を受け継がなかった娘、斎森美世。能力を開花させた異母妹に使用人のように扱われていた。親にも愛されず、誰にも必要とされない娘。唯一の味方だった幼馴染も異母妹と結婚し家を継ぐことに。邪魔者になった美世は冷酷無慈悲と噂される久堂家に嫁ぐことに…。「小説家になろう」発! 和風ファンタジー×嫁入り。結婚から始まる恋愛の物語。

 

わたしの幸せな結婚 7話 “初めてのデェト弐” のネタバレ

もう少しだけ・・・

甘味処に入り、甘いものを食べる二人。
 
美世は、周りからの視線を感じて落ち着かない。
 
清霞は容姿端麗美男子で、ただ歩いているだけでも周りの注目を集める。
 
そんな清霞のそばに、みすぼらしい美世がいると女性たちから睨まれて身の置き場がない。
 
けれどそんな考えも、機嫌の良さそうや清霞を見ていると和んでしまう。
 
清霞に美味しいかと聞かれ、美味しいと答える美世。
 
でも清霞には、あまり美味しそうには見えない。
 
美世が笑う顔を見たことない清霞は、笑顔に興味がある。
 
そう思う清霞は、美世には変わっているように見えていた。
 
何気に口にしてしまった美世は、ご主人様に生意気なことを言ってしまったことに気付いて俯き謝る。
 
だが清霞は、そんな美世の顔を上げさせた。
 
きっと香耶なら、こんな失敗はしない。
 
自分の愚かさを、感じてしまった。
 
清霞はそのことで怒ってはいないし、美世に小さくなる必要もないと言う。
 
これから、結婚する二人。
 
清霞は謝罪ではなく、素直な気持ちを口に出したほうが嬉しい。
 
清霞は美世が異能者ではないこと、まともな教養を受けていないことを知らない。
 
結婚する仲だと言われたが、美世は久堂家の嫁には不向きだと思う。
 
今日は素敵な時間を過ごせて、とても嬉しかった。
 
こんな清霞に本当のことを話して、相応しくないことを告げるべきである。
 
でも美世は、もう少し長く清霞と一緒にいたいと願ってしまう。
 
だからこれからは、ちゃんと正直な気持ちを伝えることを約束する。
 
もう少しだけ、幸せな時間を過ごして本当のことを話そうと決めた。
 

贈り物

その日帰宅し、美世はお風呂に入っている。
 
清霞はその隙を狙って、部屋の前にプレゼントを置いた。
 
遠慮の塊みたいな美世が、どんな反応を見せるのか気になっている。
 
プレゼントに気付いた美世は、案の定慌ただしくやってきた。
 
箱を握りしめ、清霞が置いたのかと聞いてくる。
 
清霞は、何も言わずに受け取るように言った。
 
美世はまた、清霞からのプレゼントなのかと問いかける。
 
箱の中身は櫛で、こんな高価な物は受け取れない。
 
だが綺麗になるために、実用性のあるものは櫛しか思いつかなかった。
 
櫛には、求婚の意味がある。
 
それがバレないように、はっきり自分が置いたのだとは言わなかった。
 
美世はそれ以上は何も追求せずに、清霞の好意に甘えて受け取る。
 
大事に使うことを伝える美世は、お礼を言った。
 
清霞は今、自分の中にある感情が何なのかよくわからない。
 
感動か興奮、それとも歓喜か。
 
強いて言えば、美世への愛おしさである。
 

知ってしまった美世の生い立ち

仕事場で、美世の調査書を受け取った清霞。
 
その調査書を見て、愕然とした。
 
美世は異能がないために継母や義母妹に虐げられ、それを父親でさえ知らん顔。
 
使用人たちも、ただ傍観していた。
 
家事は何でも自分でして、食事でさえまともに与えてもらえない。
 
だから美世は痩せ細り、着物もボロボロで笑うこともできなかった。
 
そしてそんなこととは知らずに、食事のことできつい言葉をあびせたことを清霞は悔やむ。
 
きっと美世はこの縁談が成り立たないと思い、そのうちこの家を出て行くつもりだろう。
 
美世の実母の実家が、薄刃家の人間であることもわかった。
 
異能を受け継ぐ家は、昔から帝の家臣として支えてきたのだ。
 
国を平穏に保つため、戦をおさめるために異能は重宝されている。
 
異能にはさまざまな力があるが、薄刃家の異能は飛び抜けて危険だと言われていた。
 
人を干渉する力で、人の記憶を操作したり思考を読む。
 
相手の自我を消し傀儡を作り出す、幻覚を見せて錯乱させるなど危険な能力もあった。
 
薄刃家はこの異能の危険性を知り、次第に隠れてひっそりと生活するようになる。
 
だから美世の母親が、斎森家に嫁いだことは極めて稀であった。
 
美世が清霞の所へ嫁いでくることには何の問題もないが、薄刃家に関しては何の情報も得られないため不気味である。
 

迫ってくる気配

仕事を終えて、家に帰る清霞。
 
最近は美世が待っているため、帰る時間も早くなった。
 
美世が玄関で出迎えてくれることに、安心感を覚えてしまい自分らしくない。
 
女性に対して苦手意識を持っていた清霞、幼少期から女性に囲まれていた。
 
清霞の母親はけばけばしくて癇癪持ち、そんな母親が大嫌いである。
 
大学時代は先輩に勧められて、女性と付き合った。
 
だが清霞の苦手意識は、さらに強くなる。
 
本邸は女性使用人が多く、関わることが面倒でこの小さな家に引っ越した。
 
そんな自分が、美世と好んで同棲していることに驚いている。
 
夜道を歩く清霞は、何か気配を感じていた。
 
ただ気配だけを感じ、人間ではないことがわかる。
 
屯所に結界は張っていないが、それは人目を気にせずに戦うため。
 
清霞の一撃でやられた相手、大した相手ではなかったがどこの誰だか素性はわからなかった。
 
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わたしの幸せな結婚 7話の感想

デートでは、清霞との不釣り合いを突きつけられるように周囲の注目を浴びていました。
 
自分が全く相応しくないと思っている美世ですが、きっと清霞はそんな風には思っていません。
 
どちらかというと、美世と一緒にいることが嬉しいのだと思います。
 
美世はスイーツなんて、今までに食べたことがあるのでしょうか!?
 
そのうち、清霞の所から出て行くつもりの美世。
 
もう少しだけ、一緒にいたいと願いました。
 
美世の笑う顔がみたい、正直な気持ちが知りたい。
 
そう思うようになった清霞は、少しずつ美世に惹かれているのでしょう。
 
二人でゆっくり、デートができてよかったですね。
 
お互いに、知らない一面を見ることができたと思います。
 
夜は美世のために、櫛をプレゼントしました。
 
やはり予想通りに、慌てて清霞のもとへやって来ました。
 
人から物をもらうなんて、美世にはできないことですもんね。
 
しかも櫛には、求婚の意味があるんですね。
 
気付かれないように渡す清霞が、かわいいなぁと思いました。
 
そしてついに、清霞が美世の生い立ちを知ってしまいました。
 
あまりに酷い、斎森家での生活に驚きました。
 
婚約解消する気は全くないようですし、初日の朝食のことを悔やんでいました。
 
美世が異能持ちかどうかなんて、関係ありません。
 
変わらず、婚約者として美世を手放すつもりはないようです。
 
ちょっと不安でしたが、美世と清霞がこれからも一緒にいれることに安心しました。
 
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